ジェロニモス修道院・ベレンの塔・南蛮屏風 そしてエッグタルト
大航海時代のポルトガルの繁栄が偲ばれる 歴史的モニュメントや博物館がある。
01. 「 ジェロニモス修道院 Mosteiro dos Jeronimos 」
マヌエル一世が エンリケ航海王子とバスコ・ダ・ガマの偉業を称え、
さらに 諸航海の安全も祈願して 1502年に着工した建物だ。
中庭を四角く囲む回廊、 マヌエル様式による透かし模様が美しい。
ヤシの実やサンゴ 貝 ロープなど 海にまつわるモチーフで出来ている。

02. 大航海時代の貿易で 巨万の富を手にしたポルトガルの繁栄ぶりが
手に取るように伝わる 白大理石がまばゆい 華やかな建物だ。
世界遺産の重要スポットだけに、 連なる観光バスから どんどん観光客がやって来る。

03. 教会の内部、 天に向かってすっくと聳える柱と天井のアーチ模様は
ヤシの木をイメージしていると言われる。

04. 右下が インド航路を発見した 「 バスコ ・ ダ ・ ガマの墓 」。
この修道院の建築資金は 彼が持ち帰った香辛料の売却による莫大な利益によって
賄われたと言うから、 彼の墓も粗末には扱えないところでしょう ^&^
左上が バスコ・ダ・ガマの偉業を一大叙事詩に歌いあげた ポルトガル最大の詩人
「 ルイス ・ デ ・ カモンイス 」 の墓。

05. 回廊に囲まれた中庭
刻々と影の位置が動くなか、 明るい日差しが 四辺の壁を輝かせていた。

06. さて ベレン地区のテージョ河畔には 「 発見のモニュメント
Padrao dos Descobrimentos 」 がある。 大航海時代を切り開いた
エンリケ王子を先頭に 西側・東側総勢33人の偉人が ずらりと並んでいる。

07. モニュメント自体は1960年に造られたもので 世界遺産には
含まれてないが、 歴史ある西洋の彫像芸術の技は さすがに素晴らしく、
とりわけ テージョ川から今にも勢いよく出航しそうな船の構図と
偉人たちの意欲に満ちた強い眼差しが ワクワク伝わって来るモニュメントでした ~

08. 軍隊の払い下げ車を活用した アメリカ ・ ボストンの 「 ダックツアー 」 が
水陸両用車による観光の始まりとされるが、
リスボンにも 市街とテージョ川を走る 「 ヒッポトリップ 」 があった。
ボストンのチャールズ川からは ボストン市街の 現代の摩天楼が見えたが、
リスボンのテージョ川からは ( 西回りのスペイン隊によってではあるが )
丁度アメリカ大陸が発見された時代の古い建物を見ることになる訳で、
感慨深いものがあるかも知れない。

09. テージョ河畔には 同じく世界遺産の
「 ベレンの塔 Torre de Belem 1520年 」 もある。
遠くから見る その姿は一際優雅で美しい。
美人と同じく、 そばに行って確かめてみないと 気が済まないような気分になった。

10. もとは テージョ川を行き交う船を 軍事的に監視する要塞だったが
後には 船の通関手続きを行う税関や灯台の役目を果たしたと言う。
ベレンの塔付近の河岸プロムナードで、 男の人が目地の一本いっぽんを修理していた。

11. ベレン地区には 多くの博物館があるが 「 国立古美術館
Museu Nacional de Arte Antiga 」 には 日本と関係の深い作品が展示されている。

12. 狩野内膳作の 「 南蛮屏風 Biombos Namban 1603年頃 」
左側の六曲一双には インドのゴアで、 象も出て 出航の準備をする南蛮船の様子が
右側の六曲一双には 長崎に到着した宣教師などの一行が 籠などを用意されて
丁寧に迎え入れられる様子が描かれている。
南蛮文化に造詣が深くないし 私は ざっと 他人事のような気分で眺めて来たが、
普通の西洋人には もっと何のことかわからないだろうな、などと思ったものでした ~

13. こうして リスボン見物が つつがなく終了し、
いよいよリスボンを去る数分前 私が最後にしたことは !
ホテルの向かいにあるエッグタルト専門店で 「 エッグタルト 」 を2個購入。
多分一日何千個も焼くのだろうが 焦げ目もバラバラだし ・・ 雑に重ねてあるし ・・
でもそれが かえって、 リスボンの人達が 右から左へ ドンドンどんどん
買っては食べる 買っては食べる 本当の地元菓子なんだろうな と感じた次第でした。
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リスボン編は これで ひとまず終了です。