スペインの芸術は多彩! ロマネスクのマリア像から奇行のダリまで
スペイン、バルセロナは パリにも負けない芸術の都
私のスペイン北部の旅の総まとめとして 幾つかの芸術作品に触れておきたいと思います~
01. 13から15世紀のゴシック様式の建物が並ぶ 「 ゴシック地区 Barri Gotic 」、
モンカダ通りに 「 ピカソ美術館 Museu Picasso 」 がある。
02. 「 建築士会館 Collegi d’arquitectes 」 (写真上 ) の
モダンなファサードには ピカソのデッサンが 拡大して彫られている。
中世の貴族の館を改装した 「 ピカソ美術館 」 (写真下) は 人気のスポット。
16歳時の 「 科学と慈愛 」 や ’ 青の時代 ’ のものなど 初期の写実的な作品も展示され
一般的なピカソの概念を良い意味で裏切る 価値ある美術館でした ~
( ピカソ美術館 ここは中庭部分、 内部は No Photo でした ~ )
03. 「 カタルーニャ美術館 Museu Nacional d’Art de Catalunya 」
ここには ロマネスク、ゴシックなど カタルーニャ美術の粋が集められている。
「 全能のキリスト (12C) 」 タウイの聖堂の祭壇壁画を移築したもの。
真っ直ぐな眼差しで正面を見据える 堂々たるキリスト、 素朴な力強さが感じられる。
04. バルセロナの守護聖人 13歳のサンタ・エウラリアに加えられた 13の拷問の図
05. 「 聖女ユリッタと その息子キリクスの殉教の場面 (12C) 」
のこぎりで引かれ 大釜で煮られ 釘を打たれ 剣で突かれる。 拷問が残酷である分だけ
殉教の重さが人々に伝わり、 一層篤い信仰心を誘ったのではないでしょうか ・・
06. 上のような 人々を威圧したり 恐れさせる壁画の一方に
人々を慈愛で包む 「 ヘルの聖母子像 (12C)」 ( 左側 ) のような木像もある。
実際 カタルーニャの山奥の 古びたロマネスク教会などで、 木彫の聖母子像に出会うと
ホッと救われるような しみじみしたものを直に感じたものでした。
美術館で見るのも良いが、 ” やはり 野に置け聖母子像 ” かも知れない ・・
07. ピレネー山麓に点在する中世からの村々には ロマネスク様式の小さな聖堂がある。
あるものは 崩れ去り、 あるものは こうして祭壇そっくり バルセロナに移築され展示されている。
こちらも ” やはり野に置け ロマネスク ” と言いたいところですが、
人類の遺産は こうでもしないと 簡単に失われてしまうものですしネ ・・・
08. カタルーニャ美術館には 中世以降の絵画や彫刻も 多々収蔵されている。
魅力的なフォルムです !
09. こちらも 素晴らしき表現力 !
10. さて、次は 「 ダリ美術館 Dali Real Circulo Artistico Barcelona 」
ピカソ美術館が 押すな押すなの盛況だったのに比べ、 ダリの方は閑散としていました。
変人のダリは 人々に 初めから 毛嫌いされているのかも知れない ・・
11. 水彩画 版画 ペン画 写真 彫刻 オブジェ 絵皿など 700点を越える作品が
所狭しと飾られている。 ジャンルにとらわれない自由な作品群は まるでダリの分身そのものなのかも 。。
12. 奇行で有名なダリですが こんな ’ 現代的奇行 ’ もやっている
13. 平素 私も へんてこりんな作品ばかり目にしてきましたが、
生で見ると デッサンは意外と繊細な線で描かれ 上手だし、
1970年代の彫刻コレクションからも ダリならではの 溢れんばかりの天才的想像力が伝わって来た。
14. ” スペインの光と影 ” とは言うけれど
その いろんな意味での ’ 寒暖の差 ’ が ものを芳醇にするのかも知れない。
そして、 スペインが 何度でも来てみたくなる 魅力たっぷりな国である理由も
その ’ 寒暖の差 ’ にあるのかも知れない ・・