ブルゴーニュ 美食の地

2017年6月 9日 (金)

「ボーム・レ・メッシュー」フランスの最も美しい村、「ルー川の泉」は世界の起源?


   スイスとの国境近く、フランシュ・コンテ地方に フランスの最も美しい村の一つ

「 ボーム ・ レ ・ メッシュー Baume les Messieur 」 がある。


アクセスはあまり便利でないが、その分 素朴な美しさに満ちている。







01.        ジュラ山脈の西のへり 切り立つ白い石灰石の岩壁の裾に

ボーム・レ・メッシュー村があり、  ’ 絵のような風景 ’ が点在していた。

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02.   ’ ボームの袋谷 Cirque de Baume ’ と言われる 圏谷 (カール) は


とりわけ活発な水の作用で 石灰石の層が浸食され 

数億年かけて出来上がったものだ。

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03.     不便な?地域には たいてい 教会や大きな修道院が開かれるものだ。


「 サン・ピエール大修道院 Abbaye Saint-Pierre 」 には 9世紀来の歴史がある。

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                                    (    下段が修道院    )






04.         ここでは 人の姿はあまり見かけなかったが 

草を食む乳牛の群れが 人里のぬくもりをそれとなく伝えていた ・・



道路幅いっぱいを占拠しつつ 牛舎に帰る群れ 、

我が車窓を ゆったりすり抜ける立派な体躯に 惚れ惚れした !!

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05.      ボームの岩山展望台から 見事なボームの袋谷を見渡すことが出来る。



盆地を取り囲む ジュラ山脈の石灰質の岩壁が 見事な馬蹄形を呈している。 

内側は 長年の水の浸食で ドカ~ンと崩落したらしい。

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06.     馬蹄形の一番奥のところに 「 テュフの滝 La cascade des Tufs 」

がある。        残念ながら水量が豊富な時期ではなかったが 

垂れさがる鍾乳石が  滝を作った時間の長さを感じさせた。



時空を探検しよう! と 洞窟や鍾乳洞潜入のポスターがあちこちに出ていたが

気楽なな見物向きでなく、  きっと それなりの準備がいることでしょう・・

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07.        再び  ボーム・レ・メッシュー村の風景を ・・



人影がなくとも、 煙突の煙や 祈りの道祖神に ホッとさせられる。

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08.    何の変哲もない田舎の川、、、  クールベの故郷オルナンのように 

ここも 美しい風景画のインスピレーションが得られる穴場かも知れない。

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09.      ここには エアシャワー種の親仔牛がいて しばらく見とれました ・・

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10.         さて、 画家クールベの故郷オルナン近くに戻ると 、、

保育所の子供たち  牛とおんなじ、  道路も土も草も友達です。



” 日本って知ってるよ、 僕は英語も出来るさ、 one two three ----ten !  ”


"  名前はなあに、って英語で聞いて! My name is Jullian . I have a sister.  "


フランス人の子でも 英語が出来ると嬉しいんデスネ !

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11.        「 ルー川の泉 Source de la Loue 」

オルナンに 美しい風景と恵みをもたらす ルー川の源泉がここにある。



200mほどの 切り立つ断崖の洞窟から ほとばしり出る湧水、

ミシュランガイドの三ツ星、 ジュラ地方の奇観の一つに数えられている。

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12.      当然 クールベも この風景を描いている。



左手には 水車小屋らしき建物が建っている。  当時の電力事情からしたら

これだけの水勢は 貴重な動力源だっただろう。

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13.      最近観光用にやっとバス便が整備されたようだが、 当時にしたら

用事がない限り誰も近づかない  手つかずの さらに辺鄙な場所だった。



しかし 画家クールベは その暗く湿った不思議なムードと 

尽きることなく湧き出ずる水源の力強さに魅了され、  


頻繁にここを訪れ 13枚もの水源の風景を描き残した。

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クールベは  ありとあらゆる人間が 例外なくそこから生まれいずる


女性性器 「 世界の起源 」 という絵を描いているが、




ありとあらゆる存在物が 水を源として存在し得ることを思えば


この水源洞窟こそ  ’ 世界の起源 ’ だと思ったに違いない ・・・  









・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

 

2017年6月 2日 (金)

クールベの故郷オルナン これぞ水辺の風景画!


  一般的な旅行先としては あまり有名ではないが、    フランス北東部 

ブルゴーニュ・フランシュ・コンテ地方に位置する 「 オルナン Ornan 」 は 


画家クールベの故郷として 絵画愛好家などに 知る人ぞ知る地となっている。






01.       「 ギュスターヴ・クールベ美術館 Musee Gustave Curbet 」


この ルー川 la Loue 沿いの風景は  物静かな 奥深いオルナンの魅力を

百の言葉より雄弁に物語っている。

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02.       街の中心にある 「 オルナン橋 Grand Pont d'Ornans 」  

その両側に、 心に沁みる ルー川沿いの水辺の風景が広がる。    



街の背後に迫る白い崖も オルナンには欠くべからざる美しい舞台背景だ。

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                       ( 橋の突き当りが 宿泊したホテル )







03.          橋の南側      水鳥が遊んでいる ・・

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04.           朝靄に包まれて ・・

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05.        橋の北側    オルナンと言えば これが看板風景だ。

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06.        こんな美しい街も 半世紀に一度ぐらいは災害に見舞われる。


市役所 (写真上左) に 1953年の大洪水の写真が掲示されていて、

川岸の水位計にも その爪痕が記録されていた。

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07.      ホテルの窓から 町並みやオルナン橋が見えた。  


そして窓の日除けには 印象的な言葉が、    ”  夢  午睡  怠惰  ”

如何にも フランス人らしいつぶやきだ ・・・

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08.      実は ルー川は フランスでもマス釣りの名所として知られていて

宿泊したホテル・ド・フランス は 入漁料を扱う元締めでもある。


ディナーは当然マス料理、  メイドがテーブル脇で身を開きサーヴしてくれた。


ところでクールベも 釣られた ” 瀕死のマス ” という絵を描いている。

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09.      さて、 ルー川を南側に辿ると 一層趣のある景色が待っていた。


これぞ 水辺の風景画 !

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10.       プロ・アマ問わず 画家が押し寄せる景勝地は数々あれど


オルナンは クールベの故郷と言うことを忘れても、  

美しい風景画のインスピレーションが得られる穴場だ と思う。

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11.       ギュスターヴ・クールベ  (1819 - 1877) は 

オルナンの裕福な地主の子として生まれ、 21歳で パリに出る頃には 

デッサンなど 十分な絵の基礎を身に着けていた。



また人間としても なかなか気骨ある人物として成長したようだ。  



書簡によると    ” 僕は今15歳。 僕は常に自由の中で生きて来たし、

自由のまま人生を終わりたい。  そして僕が死ぬ時 こう言われたい。  

彼はどのスクールにも どの教会にも どの団体にも 

どのアカデミーにも 属さなかった。 


彼が属した ’ 自由体制 regime liberte ’ 以外には ・・  ”

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12.    クールベは 現実世界をそのまま描く レアリズムの旗手と言われ、


「 オルナンの埋葬 」 では    誰一人有名人が登場しない 

名も無き田舎町の葬儀を まるで貴族の葬送のように壮大な絵画に仕上げた。



赤い服の聖職者は酒に酔って赤い顔をしているし、 縦に掘られた墓穴は

誰も死を逃れられぬと言いたげに 絵を見る者に向かって口を開けている。


背後の白い岩壁こそ 聖地ではなく、 外ならぬオルナンの証し。

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「 画家のアトリエ 」 では 彼は自分の芸術生活を寓意的に表現している。


画家本人を中心に 右側には 自分を支える ’株主’ つまり

友人や労働者たち、 芸術を愛好するものたちを配し、


左側には  芸術を解さず 野卑な別の世界で生きる民衆、

政治家やブルジョワジーなどの搾取者、 無知なる批評家など

死によって生きる人々を 配している。







13.       クールベは美形の血筋に生まれ アラブやトルコを思わせる

彫りの深い風貌だった。    魅力的な自画像を数多く残しているが



オルナンの街角 とあるショウウインドウ、 

とりわけインパクトのある一枚を飾っていた。

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いずれにせよ 画壇や批評家から激しく非難された彼の芸術と


彼の心に激しく渦巻く情念のバックグラウンドに



こんなに美しく こんなに静かな故郷、 オルナンがあったことが 


不思議でもあり、 逆に 何故か納得してしまうのではある ・・・









。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。

2014年9月19日 (金)

「黒トリュフ市」開幕は儀式付き トリュフ探すはブタ?犬?

三大珍味と言えば キャビア、フォアグラ、トリュフ と言われます



その中でも トリュフは 人工的に栽培出来ないし、探すのも動物の鼻任せ と

かなり貴重な珍味と言えるでしょう







01.    ここは フランス ブルゴーニュ地方、 ” フランスの最も美しい村 ”にも

登録されている 「 ノワイエー Noyer 」、   広場に大勢の人々が集まっています。




(  今回は ノワイエーのフレンドが撮って下さった写真が とても印象的でしたので

私自身の取材ではありませんが 皆様にも是非見て頂きたいと 記事にさせていただきました )

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02.    11月初旬 この日は 冬のあいだ開かれる 「 黒トリュフ市 」のオープニングの日

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03.    販売開始までのひと時、   張られたロープ越しに  ” 黒いダイヤ ” と称される

黒トリュフを見つめる 品定めの眼差しは 鋭く 真剣そのもの !

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04.    ノワイエーの黒トリュフは 100g およそ35ユーロ、 リーズナブルな値段だと

主催者は言っている。  生産者側は14団体、 買い手の方は 1000人以上の人々がやって来る。 

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05.    皆買う気満々 !   しかしちょっと待て、、  10時半に まずセレモニーが始まる。


揃いの帽子とマントに身を包んだ トリュフ協会の面々が行列して入場する

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06.    お偉方のご挨拶、 優秀なトリュフ業者の表彰などがあって、 ようやく

協会長が 鐘の紐を引くと カランカランと開会の音が響き渡る

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07.    ブルゴーニュと言えば フランスでも とりわけ美食の都だ。 



一時は猛烈な勢いで トリュフを食べ 乱獲した時期があったようだが、  ちゃんと協会を作って 

トリュフの保護育成に気を配り始めたのは それ程大昔の話ではない 

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08.    トリュフは 要するに ” キノコ ” だから、 生のまま持つのは せいぜい一週間ぐらい。


味というより 香りが命の贅沢品であることは間違いない

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09.     ところで、 トリュフと言えば ブタに探させるもの、と思いがちだが



最近は 犬に探させることも多いようだ。  何と言っても ” サイズと飼いやすさ ” がその理由らしい

ブタの場合、飼うのも本格的だし 連れて行くのに 軽トラの荷台ぐらいの広さは必要だ

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10.    トリュフ刈りに連れて行くのは 雌ブタだ。 なんでもトリュフは オスの発情期の匂いに

似ているそうで、 探し当てたトリュフに 時によっては食いついてしまう場合もあるのだとか・・



その点、犬は 麻薬犬のように訓練されて 仕事をする訳だから 食べたりしないのが都合が良い

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11.    さて トリュフには 他に イタリア産の「 白トリュフ 」がある。   



白と黒、違いが分かるほど  私は ’ トリュフ様 ’ にはお目にかかってないが、 


スライスしたものを 加熱して ほぼ料理の具の一部になるのが 黒トリュフ   

料理の上に 香りづけとして 生のまま削り振りかけられるのが 白トリュフと言えそうです

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(  イタリア トスカーナ地方の 白トリュフ   )







12.    こちらは フランス南東部 トリカスタン Tricastin 地方、 トリュフで有名な町

「 サン・ポール・トロワ・シャトー St Paul Trois Chateaux 」 




83もの生産グループが トリカスタン・トリュフ ブランドを 守り育てているが

こちらも 1978年から保護活動が始まっている

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                                       ( オフィシャルサイトから )  



お揃いの 黒いハットと黒マントをまとった生産者たち、 ただの農産物でなく 貴重な

” 黒いダイヤモンド ” を扱っているのだ、 という誇りと歓びが ひしひしと伝わります ! 






トリュフを心ゆくまで味わえるチャンスが 私にも またあればなあ、と 改めて思いますが 

果たして ・・・・・!?

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