奇岩のイタリアアルプス

2012年10月11日 (木)

三姉妹の山「トレ・チーメ」 : フニクラはイタリア語ではない!?


北イタリア、 ” 岩の王国 ” と呼ばれる ドロミテ・アルプスに、 

” 三姉妹 ”との異名を持つ 三つの岩峰 (2973m 3001m 2857m)がそびえている

「 トレ・チーメ・ディ・ラヴァレード Tre Cime di Lavaredo 」



天を突く垂直の絶壁が並ぶ 荒涼とした風景ですが、 

見る方向によって ” 姉妹の ” 数や形が 違って見えるのが面白い



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01.   カテリーナ湖 Lago Caterinaに面する 保養地 アウロンツォ Auronzoの

北西 約18km 奥に、 「 トレ・チーメ 」が そびえている

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( 右・奥の 雲に隠れた 三つの峰 :  トレ・チーメからも この湖が確認できます )






02.   こちらも 保養地 ミズリーナ湖 Lago Misurina、

湖の北東方向、 唐松林の背後に、 「 トレ・チーメ 」が 二つの峰となって 鎮座ましている 

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03.   車で かなりの標高を稼げるので、その 「 トレ・チーメ 」に行ってみることに~

 

ラヴァレード谷に そのまま転げ落ちそうな トレ・チーメの急斜面、 そこに 

くねくねと水平に続く トレッキングコースがある

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04.   所どころ 可愛い高山植物が咲いているが 剥き出しの岩肌は 近づき難い仙人のよう



ドロミテ地域は 第一次世界大戦までは オーストリア領だったため 

ドイツ語が話され 文化・建築でも ’ゲルマン’と’ラテン’が せめぎ合っていて

「 トレ・チーメ 」も 「 ドライ・チンネン Drei Cinnen 」と 地図に出ることがある

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05.   ドロミテ・アルプスを形作る 石灰質の岩石を「 ドロマイト Dolomite」と呼ぶが

これは 18世紀にこの地質を研究した フランス人地質学者 ドロミュー Dolomieuに由来すると言う

石灰質の岩から湧き出る ヨーロッパの水が いかに”硬質”であるか 容易に想像されますね

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( 左側の峰 2つ合わせて オッチデンターレ Occidentale 2973m 

右端が グランデ Grande 2999m)







06.   谷を挟んだ 対岸の風景も秀逸 ! 

ギザギザの峰が印象的な サン・ルカーノ山峰 Cima di San Lucano 2839m

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07.   ”三姉妹”の 一番小さい妹( ピッコラ Piccola2857m )は、

さらに 三つの峰から構成されている

山というのは 方角によっても、 遠近によっても、 随分と見え方が違うものです !

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08.  4~5時間で トレ・チーメをぐるっと一周するコースの 約5分の1来たところで

個性的な山塊と ラヴァレード小屋 Rifugio Lavaredo 2390m を見つけ、

残念ながら このあたりで 引き返すことに・・

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09.  この一周コースには 日本からも たくさんのトレッキングツアーが来ている


トレッキングコースの説明には ”easy”と 出ていて、

実際 大勢の 女性や子供たちと すれ違いました

でも 一周するには それなりの覚悟と装備が重要なのは 言うまでもありませんね

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10.  さて 次は ドロミテ・アルプス観光ルートの東の拠点、

「 コルチナ・ダンベッツォ Cortina D’Ampezzo 」 

町に着いて とりあえず、フニクラの駅はどこか、と 何人かに尋ねたが なかなか埒が明かない
   
なんとロープウエイは 「 フュニヴィア Funivia 」と発音しないと 通じないのだ!

” フニクラ ”が 正式なイタリア語でないなんて 思いもよらなかった~ sweat01

因みに ” 登山電車が出来たから~ 誰でも登れる~~ ” で有名な 

あの ヴェスヴィアス火山の登山電車は 線路を走る 「 フュニコラーレ Funicolare 」


歌詞にある ” フニクリ・フニクラ  フニクリ・フニクラ~~ note ” は 

”ガッタン ゴットン フュニコラーレに乗りましょう ”って 調子のよい 語呂合わせ ?!

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( ヴェスヴィオ鉄道は 当初 こんなに急坂で、 危なっかしく、 人々に敬遠された 

だから 人寄せコマーシャルソングが 必要だったらしい・・)






11.  トンディ・ディ・ファローリア Tondi di Faloria 2327mから

コルチナ・ダンベッツォを 見下ろす

初代アルペンスキー3冠王に輝いた トニーザイラーが活躍した 1956年の 冬季オリンピックは 

この町で開催されたが、  なんとも静かで 小さい町


  

最近の大規模オリンピックでは とても引き受けられないに違いない・・・

しかし 自然破壊を忌避する原点回帰というコンセプトなら かえって 開催の意味があるかも・・・

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12.  さて いよいよ イタリア・アルプスに 別れを告げ、次はヴェニス方面に南下する

途中 丸太を満載したトラックや 材木の製材所を 多数見かけた
 


さらに南下すると 稲作の水田地帯もあった    イタリアは本当に個性豊かな国だ

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ここは 「 ピエーヴェ ディ カードレ Pieve di Cadre 」

画家 ティツィアーノが 生まれ育った町 art
 

ホテルでは 運よく 一番見晴らしの良い角部屋に通された

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地図で、 この「 カードレ湖 」から 真っ直ぐ南に 線を下ろすと ヴェニスに行き当たる

無数の丸太を 杭として打ち込み、 海を埋め立てて出来上がった町、ヴェニス


” ヴェニスの島々を 真っ逆さまに ひっくり返してみたら 林になる ”と言われるが

その木材は このあたりから せっせと運ばれたのかも知れない、 などと想像しながら

湖の霧が晴れるのを 暫し 見入った朝でした・・・・・

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2012年10月 4日 (木)

ドロミテの雄姿 「 ポルドイ・アズ・ナンバーワン! 」

北イタリア ドロミテ山岳ルートの中でも 

とりわけ印象的な景観を誇る 「 サス ポルドイ Sass Pordoi 2950m 」


2239mの「 ポルドイ峠 」から 「 サス ポルドイ 」まで フニクラ(Funivia)で 登ってみました

つまりは ”高さ 約710mの 空中の旅 ”となります



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01.   ゴンドラが 滑り出すと、 緑の牧草地に ドロミテ山岳道が 蛇のようにくねるのが見える

高度が増すにつれ ”パノラマ・スクリーン ”に 次から次と 青い連山が姿を現わす

まるで 巨大なジオラマだ!

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( 後方は プンタぺニア山 Punta Penia 3342m   ヴェネチア方向 )
 




02.   雲に隠れた ボエ山 Piz Boe 3152m を目指して歩く アリのような登山者

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03.   ポエ山の さらに東方に、 岩の峰が連なる     まさに ” 地球のひだ ”

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( ウイーン方向 )







04.   さて ここが フニクラの終着点 「 サス ポルドイ Sass Pordoi 2950m 」

デッキで 写真を撮る人、 トレッキングに出かける準備をする人、  様々・・



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予約はこちらへ、と 電話番号が書かれた 山小屋の看板が出ている 

どれも ” 避難小屋 Rifugio ”という ネーミング

昨今は 驚くほど充実した ホテル並み宿泊所が あちこちに あるけれど

きっと 本当に質素な山小屋なんだろうナ・・   でも バーもありますって!

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05.    セッラ山塊 Gruppo di Sella の一部

足元には ラスティエス谷 Val Lasties、  



スキーのスロープにはいいかも・・・   でも、谷底に落ちるかも・・・ 

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( インスブルック、  ミュンヘン方向 )






06.    さて 前回の記事では 後ろ姿でしたが、 今度は 前から コンニチハ!

これが、 「 チャヴァーチェス山 Piz Ciavaces 2831m 」

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07.   「 チャヴァーチェス山 」の谷底も 気になりますが、

こちらも 写真を撮るのは 命がけ
   


一歩踏み外せば 千尋の谷に真っ逆さま     腰が引けて当然です!
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 ( 中央奥  オルトレ山 Ortler 3905m )





08.   「 チャヴァーチェス山 」 の全体像    やっぱり 凄い景色だこと !

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09.    実は 上の写真 ↑  こんな風にして ↓ 撮ったのです


見ていた私も 生きた心地がしませんでしたが、、、

果敢にトライした夫も ” すごい絶壁だったよ、 流石に 怖かった、、、 ” と、

もともと 薄い空気の中、 一層 蒼い顔で戻ってきました

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10. 「 チャヴァーチェス山 」の向こう側には、  前日 その足元を通った 

サッソ・ルンゴ Sasso Lungo 3182mなど 三つの山が 屏風のように連なる

「 セッラ山群 」( 9月20日付け記事 )が 控えている 

 

隣の山の影を 自らの岩肌に写し取る峰々、、、 そんな ダイナミックな光景を見られたのは

フニクラと晴天のお陰、   そして 天地創造の神のお陰!?
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11.   さ~て、 また フニクラで 降りるとしますか・・

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12.   麓の駅では 入れ違いに、 たくさんの子供達が待っていました

子供の頃から こういう スゴイ景色を見て育つって どういう気分なのでしょう  ^&^

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因みに、  例えば 6~7000mの山と言っても、 既に 全体的に 標高が高い地域にいると

その山が 本当に それだけの高さがあるか 実感できないこともある



一方、「富士山」は たかだか3776mだけど 山裾から頂上まで 全てが見渡せる稀有な山、 

そういう意味で 「富士山」は 世界に誇れる素晴らしい名峰ではないでしょうか


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垂直に切り立つ形状のため、アルプスの他の山々のように 氷河が形成されたことがないという

独特で個性的なスタイルの ドロミテ・アルプスも、   一度見たら

恐らく 誰しも 忘れられない 名峰であるに違いありません

 

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そのドロミテの中でも  「 ポルドイ・アズ・ナンバーワン !」と  私は 呼びたい

2012年9月27日 (木)

「ドロミテ・アルプス」 40ユーロの安宿で、心が満腹!


モンブランやユングフラウなど 高い山は、 主に ”観る”楽しみを与えてくれますが


「 イタリア、ドロミテ・アルプス 」は  実際に ”トレッキングやスキーをする” 楽しみがあり

日本からも、 夏・冬問わず 続々とツアーがやって来る





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01. この山が これからロープウエイで登ろうという チャヴァーチェス山の後ろ姿

背中だけでも、ただならぬ気配が 漂っています~! 

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02. ロープウエイの登り口は 

ドロミテ山岳街道の最高点 ここ ポルドイ峠 Passo Pordoi 2239mに ある

一見 レストランやホテルがたくさんありそうですが、 メインは 冬季なので、

ホテルはⅠ~2軒しか開いてない   夏季は 事前に予約しておかないと心配です

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03.  泊まった ホテル・サボイは ” 朝・夕食込みで 40ユーロ ” と 格安!

山小屋風の設えで 質素ですが これで充分・・

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04. さて、ここポルドイ峠Passo Pordoi 2239mは、 昔から 

自転車好きのイタリア人たちの「 狂気の!アルプス越え、山岳レース 」の メッカでした


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1950年頃の写真ですが、 レース当日 国民新聞 Gazzetta del Popoloの 中継車が出て

このホテルの前に 応援に集まった人々の様子を伝えています

ポルドイ峠の歴史を物語る なんともレトロな一枚 ・・・

日本で 箱根マラソンに 中継車が出るのと 似ていますね

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( ホテルの記録から )







05. 2~3000m級の 山越えだって モノともしない マニアたち   

 
Forza! Buona Gamba!  ガンバれ~!( gambaは 伊語で ”足” )

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06. 安宿と言ったって、 こんな人たちも泊まっていましたよ

1台 1億円は優に超すスーパーカーがずらり、 夕立が来たら あわててシートを掛けました~



話を聞けば ミラノからやって来た 7~8人の リッチな愛好家のグループ

イタリア人は サッカーに熱狂して、 自転車、オートバイ、そしてスーパーカーに夢中になり、

ほんとに 人生が楽しそう !

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07. 40ユーロの宿、 夕食はどうかな~?

パスタ類で 嵩を稼ぐ感はありましたが、 他に 中央テーブルに小料理が並んでいましたから

結構 満足感はありました・・



それにしても 6玉 山盛りアイスは、 食べても 食べても 減りません~~

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08. こちらは ドイツ人ご夫婦と 孫坊や  

彼らの 世界旅行の武勇伝を聞いてびっくり、、 サハラ砂漠を駱駝で横断、

カナダの湖をカヌーで渡ったり、 ガラパゴスや 南極へも出かけたそう ・・


  

日本は ”冒険”の範疇に入ってないらしく、 まだ来てないって

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09. さて、 ポルドイ峠の夜が明けました

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10. ところで、 

ポルドイ峠を最高点とする このドロミテ山岳街道 Strada delle Dolomiti は

ヴェネチアとドイツを行き交う商人たちによって、ルネッサンス時代には 既に切り開かれていました

特に、 第一次世界大戦(1915~1918)のさ中、 軍事上の必要性から ことさら整備が進み、

それが 今日の 平和な観光ルートの礎となったのです

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( 丘の礼拝堂   日曜日の礼拝、どんな気分で 行き来するのでしょうか・・ )






11. 現代のドロミテ街道は スキーとトレッキングのメッカであり、 そこかしこに ロープウエイがある



どれに乗ってみるか、決めなくてはなりません・・   知的な感じの女主人が 静かに言いました
 

「 ここに住んでる私が言うのも 何ですが~  ここ、ポルドイ峠のロープウエイが 一番ですよ!」

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( ホテルの窓から    屋根と岩肌 同じ質感です・・ )





12. まあ、とにかく行ってみましょ、っと 箱に乗り込んだが

彼女の言葉が証明されるまで 10秒とかからなかった !

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40ユーロという格安のホテル、 寝られるだけで十分とは思っていましたが

美味しい空気と 個性的な奇岩のパノラマ、

そこに集う人々の 豊かな人生、

こんな山奥の ポルドイ峠をめぐる 歴史のあれこれ

6玉のアイスクリームのように 結構な満腹感が ありました !

                つづく

2012年9月20日 (木)

イタリアの「ドロミテ・アルプス」は 奇岩の連続

イタリアの北部には ヨーロッパアルプスという 巨大な壁が連なり

その大部分は フランス、スイス、オーストリアと 国境を分かち合っている

しかし 今回訪れる 「 ドロミテ・アルプス Dolomiti 」は 

” 生粋のイタリアアルプス ”と 言えるでしょう

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01. トレンティーノ=アルト・アーディジェ州 Trentino-Aito Adigeの東部の

アーディジェ渓谷は 

有名なブレンナー峠 Passo del Brenneroから降りてくる道で 大昔から 交通が盛んでした

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02. さすがイタリア、 谷は深くても 日当たりが良いので、

この地域、 斜面では葡萄や果樹が、谷底では 穀物類が 栽培されている


 

歴史的には オーストリアの伝統を受け継いでいるので、 ドイツ語が使われている

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( ワイン街道 ・・・ 標識も 独伊両語で )

03. ガルディーナ渓谷 V.Gardena に入ると、 

緑輝く牧草地が 褐色の岩肌を優しく包み込み、 可憐な野の花が風にそよぐ ・・・


 

   
日照りや風雨に晒される 谷あいのキリスト像は 受難を忍ぶ姿そのものであり

この地域の人々の 純朴な信心をも 彷彿とさせる

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04. 毎日、こんな風景を眺めて暮らせば 夫婦喧嘩なんて ないでしょうネ・・・・!

ガルディーナ渓谷の町  オルティセイ Ortisei
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05. 木製品、錫製品、七宝など 民芸品で有名な保養地

セルヴァ・ディ・ヴァル・ガルディーナ Selva di ValGardina

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06. さあ、いよいよ  ” 奇岩のドロミテ・アルプス ”が 始まります

並走したり 抜かれたり ・・・・・  走りながらでも 友達になれる !?

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07. 「 ドロミテの展望台 」として有名な このあたり、 雄大な奇岩の列が連なる

アルぺ・ディ・シウジ Alpe di Siusi 地方の山々


オートバイ族も ここで 一休み  cafe   

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08.  写真07. での 一番右端の奇岩は、 近づくとこんな姿・・

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09. セッラ峠 Pass Sella 2244m、   ここから

ドロミテ・アルプスの 最も広大な絶景 「 セッラ山群 」の 素晴らしいパノラマが見渡せる

ハイシーズンとあって、バス、自転車、オートバイ、自動車、 思い思いの方法で

多くの人々が やって来ています

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10. どうですか~~  熟年 サイクリストたちの この引き締まった美しい肉体!

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11. これが 「 セッラ山群 」

右から 背の高い岩という意味の 「 サッソ・ルンゴ Sasso Lungo 」 3182m

5本指という意味の 「 チンクエ・ディタ Cinque Dita 」 2998m

左が グローマンの峰 「 プンタ・グローマン Punta Grohmann 」 3142m

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12. 灰色の王冠の ギザギザの尖んがりを 天空に伸ばす 3つの峰 、、

その裾野は 緑成す穏やかな牧草の谷 、、、 

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冬は、 そそり立つ3つの峰の 裾に広がる白いスカートが 雪のゲレンデ

そう、 ドロミテは 冬は 夏以上に賑やかな スキー・リゾート基地となるのです

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「 ドロミテ・アルプス 」 つづきます

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