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2021年4月23日 (金)

牛久シャトー 日本遺産の醸造場 蜂ブドー酒と電気ブラン


日本のワイン生産地と言えば まず 山梨県甲州市

が思い浮かぶが、 茨城県牛久市にも 明治時代に

日本での草分けとなる ワイン醸造場が造られた。

 

 

 

01. それが 創業者の名前から 「カミヤシャトー」 

と名付けられたこの醸造所。 (現 牛久シャトー)

 

神谷傳兵衛 (1856・安政3 ~1922) が 

この牛久醸造場を完成させたのが1903年。 


120haの原野に ブドウ苗木6000本を植え、 

仏・ボルドーのワイン生産様式に習って 栽培 醸造 

貯蔵 瓶詰 出荷までの 一環製造工程だった。

01_20210422120701  

 

 

 


02. 醸造場の2階に 収穫したブドウを重機で搬入、

そこで果汁を生成、 それを1階の ズラリと並んだ

発酵桶に流し込み 一次発酵を行った。

02_20210422120701

 

 

 


03. その2階部分、現在は牛久シャトーの歴史資料

や 製造器具などの 展示場となっているが、


レトロな建物の雰囲気もあって、まるで異空間だった。

03_20210422120701

 

 

 


04. 収穫ブドウを2階に上げたり 出来たワインを

搬出したり  一貫作業を可能にしたのが 

直接 駅までつながった このトロッコ軌道だ。

 

展示場には その他 歴史を物語る写真が満載でした。

04_20210422120701

 

 

 


05.  1911年当時の 牛久シャトーとブドウ畑。 


02.の写真の地図で分かるが 牛久シャトーは

常磐線牛久駅のすぐ近くに位置している。


製造したワインを トロッコでそのまま駅に 直接

送り出せる、、  なんて頭がいいんでショ。

 


地図上の細長いグリーンベルトが 昔の神谷葡萄園

だったが、  現在は 宅地や駐車場となり 

’神谷’ という地名だけが残っている。

05_20210422120701

 

 

 


06. ところで 傳兵衛は 国産ワインを製造する前、

輸入ワインに ハチミツや漢方薬を加えた 

’甘未ワイン’ を考案して  人気を博していた。


それが 「蜂ブドー酒」 (1881年) だ。

 

甲州甘未ワイン 「エビ葡萄酒」 (1888年)、

赤玉ポートワイン (1907年) よりずっと前の話。

 

 

本格的ワインに馴染むまでの 日本人の舌・喉への

橋渡しとなったブドー酒だった と言えるだろう。

06_20210422120701

 

 

 


07. さて、 牛久シャトーも 東日本大震災の

被害は 免れ得ず、 再建には10年近く要した。 

 

煉瓦は出来る限り当時の物を再利用し、

屋根組は 同系色の鉄骨で全面的に補強された

ので、 言われるまで 殆ど気が付かなかった。

07_20210422120701

 

 

 


08.  ワイン注入やコルク栓の詰め機など。
 

ワイン瓶の底が 丸くえぐられている理由が分かる。

08_20210422120701

 

 

 


09. 傳兵衛は1880年 浅草にも 「神谷バー」 を

開いた。    そこで 彼が編み出したのが  


太宰治の 「人間失格」 にも登場した 伝説の 

「電気ブラン」、 ブランデーベースのカクテルだった。

 


アルコール40度の電気ブランは 口の中に

電気でしびれるような 強い刺激を走らせ、

あっという間に人を酔わせる との評判だった。

 

何はともあれ その名の カッコいい新鮮な響きも

一世を風靡した 一因だったに違いない。

09_20210422120701

 

 

 


10. 電気ブランは 多くの文豪に愛され、

芥川龍之介 林芙美子 萩原朔太郎 三浦哲郎

などの作品や 最近の映画にも登場したと言う。 

 

’電気ブラン’ という名は 当時の人達に新しさを

感じさせたとして、   現代人の感覚には 

逆に 実に懐かしいレトロな響きを もたらす。 

 

 

神谷バーも まだ現存し、 電気ブランも ネットで

買えるようなので、 是非一度しびれてみたい !

10_20210422120701

 

 

 


11. 牛久シャトーは 建物が 「日本遺産」 として

文化庁から認定されたが、 広い庭もなかなか

素晴らしかった。 


美しい小道・・  左に竹とからたち、右に笹と唐松

11_20210422120801

 

 

 


12.  現在 甲州ワインに 全ての地位を譲った

牛久ワインだが、 敷地に僅かに残ったブドウの木は  

 


ワインの栽培から 瓶詰まで 一貫生産を行う 

’シャトー’  の称号を守るよすがとして、 

大切に守り継がれるだろう。

12_20210422120801

 

 

 

 

13.  月曜日に訪れたため、 レストランや売店は

閉っていた。 次は紅葉の季節がいいかも知れない。

 


ところで、記事をまとめていて びっくりした。

13_20210422120801

 

 

神谷傳兵衛さんの別荘が 千葉市にあるのだが、

その一部が 現在は市民に解放されていて、


私はそこのサークルで 何年も絵を描いていた。


そして そこでの展覧会に 何度も出品していた 

と、 初めて気が付いたのだ。 

 

 

 


何年も通ったあの建物が 傳兵衛さんの別荘で、

 

今回傳兵衛さんの ブログの記事を書くことになった

 

とは    本当に 驚きでした~ !

 

 

 

 

 

*     *     *   *    *

 

 

 

 

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コメント

bellaさん、こんばんは(^o^)/!
牛久にワインの醸造所があり、このようなシャトーがあるとは初めて知りました (゚o゚)ナニッ?!
浅草の神谷バーと電気ブランは聞いたことがありますが、原点が牛久にあったとは?!
シャトーの外観も素敵で、中の様子は歴史を感じさせ、これはもう・・・ぜひ訪れてみたいです。
今では”ブドー酒”という呼び方は半ば死語になった感がありますが、でもかつてはワインと言うよりブドウ酒と言っていましたよね。
江戸の時代から文明開化し、欧米文化の一つとしていち早くワインの製造を始めた神谷傳兵衛氏の晴眼にも驚きです。

今夜も楽しいバーチャル旅行、ありがとうございました。

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