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2019年10月11日 (金)

ドレスデン爆撃から復興した街・マイセンタイルに描かれた君主の行進


「 ドレスデン Dresden 」 はドイツの東端、チェコまで30km

に位置する エルベ川沿いに開けたかつての宮廷都市。
 

”エルベ川のフィレンツェ ” とも讃えられたが、第二次世界大戦の

空襲で深刻な被害を受け、ようやく今世紀に入って復興した街だ。





 

01.    ドレスデンの第一印象は ” 黒い! ”  

初日は曇天だったこともあり 街は陰鬱な表情を呈していた。



この地域の砂岩に含まれる鉄分の酸化により 石材の表面に

ポツポツと現れるシミが やがて側壁一面に広がっていく。
 

爆撃による黒煙・煤でこうなった、と解説する人もいるが 

一時の空爆で街中の建物がまんべんなく黒くなるはずもない。

01_20191011160201

 





02.    翌日は晴天、同じ場所を反対側から眺めた風景。

太陽の光の下 塔は また違った黒味で輝いていた。



かつてロンドン・パリの街並みも同じ様に真っ黒だったが 

それは 産業革命以後 街中を覆った石炭の煤等が原因だ。 
   

例えばパリは ドゴールの掛け声で 一斉に町が洗浄され 

今日の様な白いパリが再現した。  ドレスデンと異なり 

石の内部からの腐食でなかったのが幸いした。

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03.   さてドレスデンの旧市内中心部は 第二次世界大戦で

激しい爆撃を受けほぼ壊滅した。  しばらくは茫然自失の状態で、

市民たちが再建に立ち上がったのは ようやく1990年頃、

一応の完成をみたのは2005年だった。

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04.    「 聖母教会 Frauenkirche 」


建物全体がほぼ崩れ落ちたが その丸いドーム屋根の残骸片が

今でも 記念碑的にそのまま広場に置かれている。



聖母教会の再建には世界中から182億円もの寄付が集まったが

爆撃した連合軍 特に米英などから多額の寄付があったという。

04_20191011160201




 

05.   崩れ落ちた瓦礫8500個から 使える石材3800個

を拾い出し、コンピューターを駆使しオリジナルピースを可能な限り

正しい位置に嵌め込んだ作業は ”ヨーロッパ最大のジグソーパズル ”

と評された。   我が国の熊本城の復元の難事業も思いだされる。

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( 石材が黒い北側の遺構が 崩壊を免れた一番面積の広い部分だ。

ドーム瓦礫片の内側は 酸化していないのが分かる。 )

 



 


06.   一方 アウグストゥス通りに面した レジデンツ城

外側の歩廊の外壁部分に描かれた有名な壁画 「 君主の行進 」 

は 奇跡的に戦火を免れ 当初の面影をそのまま留めている。 

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07.    2万4千枚以上のマイセン磁器タイルを用いた 

全長約100mの壁画には 1123年から1904年までの 

歴代35人のザクセン君主たちが 家臣と共に描かれている。



タイルはもともと1200度で焼かれるものだから 物理的に

破壊されないかぎり 戦火には強いはずだ。

 07_20191011160201
 




 

08.  行進半ばに 豪華なマントをひるがえすザクセン選帝侯

アウグスト強王 (18C中期) が描かれている。 
 

ライオンのミルクで育ったという彼は 大変な怪力で、 

数々の愛人との間に 360人も子を設けたという。



しかし強いばかりではない。   芸術をこよなく愛し、 

東洋の白磁に憧れ 錬金術師を幽閉してまで 

マイセン磁器を生み出させたのが  実は彼だったのだ !     


己が生涯を賭して求めた白磁、そのタイルに自身が描かれ 

こうして 誇らしく永遠の行進を続ける彼の境地や如何に・・ 

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09.      時代が進むに連れ 

馬具や軍旗 軍服や武器が 徐々に変化して行く。

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10.   それぞれのスタイルで 「行進」 を見物する人々。

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11.       「行進」 を抜けた広場の一角で。

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12.   04.の聖母教会の南側はほぼ新しい石材で再建され、

白く美しく輝いていた。 到着初日と印象が全く異なって来た・・



広場でミュージックフェスティバルが開かれていた。

マルチン・ルター像も 賑やかな音楽に耳を傾けている !?

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13.   私が旅行を計画する際、 ドレスデンは結局最近

作り直しされた新しい街だから 大したことないのでは、

などと言う意見も実はあったのだが、


新旧・白黒の石材を組み合わせたあの ”ジグソーパズル” を
 
目の当たりにして、  人間の業は凄い! っと思った。

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それに ドレスデンの いにしえからの諸々の宮廷文化、

エルベ川を挟んだ旧市街とノイシュタットの美しき絶景、


やっぱり 訪ねるべき街でありました ・・

 



 

*    *    *    *    *    *    *

 

 

 

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コメント

bellaさん、こんばんは(^o^)/!
ドレスデンの街、私自身は訪れたことがないだけに、とても興味深く拝見させていただきました。
なるほど、たしかに”黒い”イメージですね。
教育TVでドイツ語を学んでいた時に、ドレスデンの街を紹介した回がありましたが、内容はすっかり忘れてしまっています(^_^;;アセッ!それだけに尚更楽しく読ませていただきました。
写真にあるベロタクシー、乗ったことはありませんが、とてもオシャレな形で一度は乗ってみたいです。
今夜も楽しいバーチャル旅行、ありがとうございました。

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