ウズベキスタン: 「ブハラ」 チンギス・ハンに頭を下げさせた塔
ウズベキスタンの中央部にある古都 「 ブハラ 」 は イスラム教とその文化、
中央アジアの政治経済交易の中心地として 10世紀と16世紀に繁栄期があった。
1993年に世界遺産に登録された数々の遺跡が 街中に点在している。
01. 「 アルク城 」 ここが 2000年以上前の古代ブハラ発祥の地で、
歴代のブハラ・ハーンが拠点を置いて来た。
広大な内部は一つの町になっていて これまで 敵の来襲で城が破壊されたり
また再建したりの繰り返しだったと言う。
02. 「 イスマイール・サーマニ廟 943年 」
ブハラの最初の繁栄期に建てられた 中央アジア最古のイスラム建築物。
日干し煉瓦による装飾が美しい。 建物を三周すると願いが叶うそうだ!
03. 「 ミル・アラブ・メドレセ神学校 16世紀 」 (写真上

中央の巨大アーチには 青と白のモザイクタイルに 植物やアラビア文字の模様が
隙間なく描かれ、 その両側に2つの青いドームが聳える様子が印象的だ。
メドレセの向かい側に建つのが 「 カラーン・モスク 16世紀 」 (写真下 の右端)
一万人の信者が礼拝できる広さだが ソ連時代は倉庫となっていた。
04. カラーン・モスクの前に立つのが 「 カラーン・ミナレット 1127年 」
高さ46mのこの塔は 文字通りブハラのシンボルで 数々の伝説を持っている。
町中が破壊された大地震にもこの塔だけは無傷だったとか、
チンギス・ハーンが来襲した時、 塔を見上げたハーンの帽子が頭から落ち
それを拾おうと腰をかがめた彼が こう叫んだ。
” これは 私に頭を下げさせた立派な塔だ。 決して壊してはなるまいぞ ”
こうして この塔は破壊を免れたとか、
18~19世紀になると 塔は死刑に用いられ、 袋に詰めた死刑囚が
上から投げ落とされたので ’ 死の塔 ’ と呼ばれるようになったとか、
等々 ・・・
05. アクリル絵の具で 民族的な絵を描くアーチスト
06. 色鮮やかな民族帽。 シルクロードは ’ 楽器ロード ’ でもあった。
色々な国をルーツに持っていそうな楽器たちだ。
弦楽器ラバブは 日本の琵琶とルーツが同じと言われている。
07. 「 アブドゥールアジス・ハーン・メドレセ 17世紀 」
これも左右対称だが、 インドやトルコからの影響が加わり
青と白ばかりでなく 豊かな色味で彩られている。
08. 内部には アーケード状の部屋がある。 イスラム建築には珍しく
人の顔をした太陽 鳥や花など 模様も色使いも豊かなのが特徴だ。
09. 「 ウルグベク・メドレセ 1418年 」 ( 写真上

中央アジア最古の神学校で タイルの模様が一段と豪華だ。 扉に記された格言は
’ 知識欲こそ ムスリム (イスラム教徒) に無くてはならないものだ ’
「ナディール・ディヴァンベギ・メドレセ 1622年 」 (写真左下)
( 当夜ここで民族舞踊のショーが行われ 多くの美女を眺めることになる )
「 神学者像 」 (写真右下) ナディール・メドレセは 当初キャラバンサライ
( 隊商のための取引所や宿泊所 ) として建てられたが、
ハーンの怒りを買うのを恐れ メドレセ (神学校) とした経緯がある。
10. ナディール・メドレセの正面タイル
二羽の鳳凰が爪で白い鹿を掴み 顔の描かれた太陽に向かって飛ぶ図柄、
偶像崇拝を否定するイスラムの教義に反してはいるが お咎めなしだったらしい。
文化が円熟してくると ある種 鷹揚さが許されるのかも知れない。
11. 大人もそうだが 子供たちは特に屈託なく明るい !
12. 囲碁のような遊びにふける人
13. 体重計で商売する男の子がいた 。
500ムスは 日本円で約24円相当、 高いのか安いのかわからないが
たまには体重を測る人もいるのだろうか。
少なくとも日本人のように ダイエットなど気にしないだろうし
家に体重計なんて わざわざ置かないのかも知れない。
「 ブハラ 」 つづきます。
゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。
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コメント
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こんばんは


毎週金曜日はbellaさんのブログ更新日。
今日も未知の国”ウズベキスタン”をバーチャル旅行しに来ました
イスラムの国は一度も訪れたことがないので、何もかもが目新しく、新鮮です。
建物の形・色・装飾…イスラム文化の特徴が少しでも知ることができました。
イスラムのモスクって、ブルーを基調とした色の建物が多いような印象です。
そして子供たちの笑顔、いや大人たちも皆素敵な笑顔をしていますね。
まだまだ続くウズベキスタンの旅、楽しみにしています
投稿: 慕辺未行 | 2016年11月18日 (金) 22時59分