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2015年7月 3日 (金)

「メディチ家の墓所は大理石とミケランジェロで出来ている」「美術の森ピッティ宮」

フィレンツェの繁栄と切っても切り離せないのが メディチ家の隆盛、 


そのメディチ家の人々が 終の棲家とした墓所は 

「 サン・ロレンツォ教会 」 に付属した とてつもなく立派で 異様な雰囲気の建物でした。







01.      「 メディチ家礼拝堂 Cappelle Medicee 」 と呼ばれる その墓所は 

八角形の筒状の建物で ちょうど高さ59mの井戸の底に居るような具合で、 目が慣れるまでは暗かった!



床と側面は 様々な色の高価な大理石と貴石で埋め尽くされ、 棺が八方に設えられている。

現在は 墓の中身は空で、 遺体は地下に収められているそうだ。 

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02.     メディチ家は初めから大豪族だった訳ではない。 フィレンツェ近郊の片田舎から

徐々にのし上がった一族で、 薬草を扱った薬問屋を手始めに 両替商 銀行家 ローマ教皇庁の財務管理者

政治家 そしてフィレンツェ共和国を統治する支配者まで上り詰めた。 




従って メディチ家の紋章にある幾つかの ’ 玉 ’ は 丸薬を象徴しているというのが有力な説だ。

そして、   医師・医学を表す名詞・形容詞が 

medico(メディコ 単数) Mmedici(メディチ 複数)だというのも興味深い事です。 

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03.     さて 礼拝堂の隣には 「 新聖具室 Sagrestia Nuova 」 という小霊廟がある。

こちらは 部屋の設計・配置 墓碑像など全てをミケランジェロが手掛けたという ゴージャスな墓所だ。



” 思索 というタイトルの付いた ロレンツォ・デ・メディチ の墓碑 ” には

 ” 黄昏 Crepuscolo ” (左) と ” 曙 Aurora ” (右) という 二つの寓意像が乗っている。

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 04.     真向いには ” 行動 というタイトルが付いた ジュリアーノ・デ・メディチの墓碑 ” がある。

これには ” 夜 Notte ” と ” 昼 Giorno ” という 寓意像が乗っている。



さすがミケランジェロ、 凄い迫力だ !            面白いことに

4体とも 寓意の男性名詞・女性名詞通りに 男女の姿で表現されていて、 ポーズの取り方もそれぞれ絶妙だ。



例えば  右腕を左太ももに置くといったひねりは 

同じくひねったポーズの ’ 考える人 ’ を作ったロダンが見た時 どう思っただろうか ・・・

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05.     サン・ロレンツォ教会 (1420年着工) の未完の外観には 少し驚かされた。


外構もミケランジェロが手掛けるはずだったが 1534年 ミケランジェロがフィレンツェを去ったため

未完に終わっている。 しかし彼の所為ばかりでなく 資金の欠乏だって もしかしてあったかも知れない。



いずれにせよ、 このギザギザ段状に 大理石の板を嵌めて作っていく過程が見えて面白い。

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06.       さて、次は 「 ピッティ宮 Palazzo Pitti 」 にまいります。  


巨大な石壁にずらりと並ぶ窓、横長の堂々たる建物は メディチ家の競争相手 ピッティ家の館でした。

後に 結局はメディチ家のものとなり、 現在は メディチ家が所有していた 膨大な美術品が展示されている。



威風堂々たる館を眺めるには それなりに 後ずさるための大きな広場が必要だと見えますね ・・

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07.        このピッティ宮は ボッティチェリの絵があるウフィツィ美術館と 

アルノ川を挟んで  バーザーリの回廊で結ばれている。  

当時の政治的意図は別として、 現在では 正に ” 黄金の絵画鑑賞回廊ルート ” ですね !



館内は ” 美術の森 ” を 次から次へと かき分けて進む感じです ~

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08.       「 大公の聖母  」 画面奥下「 トンマーゾ・インギラーミの肖像 」

「 アニョロ・ドーニの肖像 」 など ラファエロの有名作品が 普通に飾られている。

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09.       「 小椅子の聖母 ラファエロ 」 「 ヴェールの女 ラファエロ 」

「戦争の恐怖 ルーベンス 」 「 悔悛するマグダラのマリア ティツィアーノ 」 等々 ・・

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10.     さて、 ピッティ宮の3階部分は 18~20Cの作品を集めた「 近代美術館 」となっている。


風景そのものが主役となる前の時代、 主題も庶民的で ホッとさせられる絵が多い。

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11.          巨匠たちの歴史画や宗教画の 奥深い森を抜け、 

普通の女性が描かれた こんな絵に出会った時 何故か数倍も新鮮に感じられました ~~

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12.       さて 外に出て 少し町をお散歩。    イタリアの焼き物はカラフルで元気です。



あとになってから 写真を見てみたら  ’ No Photo ’ の張り紙がありました!

写真ばかり撮って、買っていかないと 店の人も腹が立ちますよね ・・

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13.        こちらのピノキオ君は カメラ 大いに推奨しています  ^$^

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今回で 4回分のフィレンツェの旅は 終了となります。 




私の  旅の 率直な感想としては、 



これだけ 莫大な過去の遺産に恵まれた街が  それらの維持管理の義務に押し潰されず、 

新しい 自分らしい生き方を見出していくのは 容易なことではないなあ、と 

他人事ながら思ったものでした。





★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・★゜

 

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コメント

こんばんは happy01
今夜もたくさんの写真とbellaさんの楽しい解説を読みながら、バーチャル旅行です (^_^)!
メディチ家、なるほど!薬=medicineの語源でもあるのでしょうね。
これはちょっとした雑学になりそうです。
それにしても、片田舎の一族から支配者にまで上り詰めるとは・・・日本で言う豊臣秀吉か?!
礼拝堂の中、彫刻・・・素晴らしいですね。
そして数多くの絵画、bellaさんにとってとても素敵な空間だったことでしょう。
きっとどれも『名画』と呼ぶにふさわしいものなのでしょうね。
イタリアの焼き物、ホント、カラフルですね。
日本の焼き物の色使いとは違うかな?!
今夜も楽しい旅日記、ありがとうございました confident

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