「オーバーアマルガウ」 キリスト受難劇はパッションの賜物!
南ドイツ バイエルン州の 「 ガルミッシュ・パルテンキルヒェン Garmisch-Parthenkirchen 」
1936年の冬季オリンピック開催以来、 ウインタースポーツのメッカとして 国際的な名声を得ている町だが
何と言っても その名前の響きがカッコいい !
01. ドイツの名峰 「 ツークシュピッツエ 」に登る 歯条式鉄道が この町から出ていて、
夏場も 観光客が途絶えることがない。 さらに 作曲家 リヒャルト・シュトラウスが
没年まで(1949年) ここ ガルミッシュ・パルテンキルヒェンに住んでいたことでも有名です
02. さて、 この日は テラス付きの素敵なホテルに泊まったが 生憎の雨模様、
残念ながら ツークシュピッツエに登ることは諦めざるを得なかった。 天候は運次第、 いつも出たとこ勝負です ~
同宿のオーストラリア人夫婦は 長期滞在につき、 焦る様子もない ・・・
03. 次の目的地は 「 オーバーアマルガウ Oberammergau 」
町の入口に差しかかると 魅力的なフレスコ画が待っていた
04. シンボル的な山 「 コッフェルシュピッツェ Kofelspitze 」 を背にした この町、
普通の民家までが マリア像をかかげ、 可愛らしく 華やかな窓辺を見せている
05. さて、ここは NHKのドキュメントでも 紹介された ” キリストの受難劇 ” で 有名な町。
この店のフレスコ画には ” PassionsSpiele 1634年初演 ” と描かれている
06. ” キリストの受難劇 PassionsSpiele ” は 実に 10年に1回という周期で上演される。
前回が 2010年(41回目)だったので 次は6年後の2020年になる。 因みに 300年祭は1934年に、
350年祭は1984年に行われたそうだ。 いずれにせよ 物凄い歴史の積み重ねだ !
07. 「 オーバーアマルガウ 」 は 木彫りの町としても有名です。 手作りとあって
ちょっとしたものでもお高いが、 芸術の域に達した作品はとても手が出ない。 緑豊かな日本でも 木彫は盛んだが
仏像から 人間そのものの芸術表現にシフトして、 それが町の産業になる、という傾向は少ないかも知れない
08. さて、 ” キリストの受難劇 ” の出演者は オーバーアマルガウ生まれの人間か 少なくとも
20年はここに住んだものに限られている。 つまりは プロでなく 全員アマチュアということだ
しかし、5月から10月まで 週5回、1回6時間の上演なので、 全身全霊を賭してやらねば 全う出来ることではない
09. オーケストラや合唱 舞台装置 衣装、 子供から老人まで 総勢2000人以上の出演者・スタッフの
力が終結する。 ロバや大群の羊など 本物の動物たちが 舞台を埋め尽くす場面もある
オリンピックではないけれど、 人生に こんな目標があったなら、
オーバーアマルガウ人の 文化程度、 意識の高さは いやが上にも増すに違いない !
10. この劇は ヒットラーやローマ法王など 毎回著名な人たちが見に来ているそうだが、
シーズン中、50万人に上る観光客を受け入れる 人口5000人ほどの 小さな町には どんな工夫があるのだろうか
写真の「 ピラートスハウス Pilatushaus 」 の壁画は 一種だまし絵になっています
11. さて、 この建物の内部に トイレットがありましたが、
一方のドアに ” ヘーレン Herren ” 、 もう一方のドアには ” ダーメン Damen ” と書いてあり
入っちゃダメなんだ 、 と 諦めました ! ( なーんちゃって ^&^ )
12. ホームページからの写真です。 NHKのドキュメントでもそうでしたが、 とにかく出来がいい !
上質で 品がよく 美しく 情熱に溢れている。 40回も続ていることが 本物の証しでしょう ・・
ところで、 キリストの受難は ” パッション Passions ” と言いますが
普通 パッションと言えば ” 情熱 ” ですね。 英語でも ドイツ語でも フランス語でも
両方の意味があるのは、 元をただせば ラテン語から由来しているからで、 当然のことになります
パッションフルーツも その花弁や額の形が キリストの十字架や 十字架に打ち付けた釘の形をしているから
だそうで、 決して ” 情熱の果物 ” なのではないとか ・・
しかしながら この オーバーアマルガウの ” 受難劇 パッション ” を支えているのは
間違いなく 人々の ” 情熱 パッション ” だと言っても 過言ではなさそうです !!
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コメント
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こんばんは (◎´∀`)ノ
ガルミッシュ・パルテンキルヒェン・・・たぶん初めて聞く名前の街・・・です (^_^;;ヘヘッ!
でも、あのツーク・シュピーツェへの鉄道が出ている街と聞くと、もしかしたらTVで見たことがあったかも・・・?
南ドイツ・バイエルン州、建物に描かれたフレスコ画・・、これは一つの文化なのでしょうね。
フレスコ画だけでなく窓やカーテン、窓辺の花・・・すべてがアートですね。
オーバーアマルガウの街も初めて聞きました。
オッ!かの有名なクリスマスショップ”ケーテ・ヴォールファウルト”もありますネ (^_^)ニコッ!
ピラートスハウスの入口、まさかあれも『絵』?
入ろうと思ったら・・・ぶつかった・・とか?!
”Herren”と”Damen”、発音するとたしかに(笑)!
で、bellaさんは「ダーメン」と言われたほうに入ったのでしょうか?
投稿: 慕辺未行 | 2014年5月31日 (土) 00時00分
アルプスの山懐(たぶん)の街、オーバーアマルガウ。
写真で拝見する限りでは、建物はアルプスの村の構造なのに、壁面のフレスコ画はやはりおやっと思える表情です。
画題はキリストの事例によるものが多いように思えますが、中世の文化がこの山奥(?)の街に集中的に花開いたのは何だったのでしょうか。
「キリスト受難劇」の直接の表現かどうか分かりませんが、400年以上にわたってこの受難劇を街の長い住人のみが受け継いできたというのも凄いことですね。
投稿: kurakame | 2014年5月31日 (土) 14時41分
今日は
ドイツの建物はどれも綺麗で素敵ですね。
昔出張でフランクフルト、ハイデルベルクの町を見ましたが
壁画の建屋は気付かなかったです。
壁画の綺麗な建造物は初めて知りました。
投稿: Golfun | 2014年6月 2日 (月) 17時27分