コルドバの華「メスキータ」・「パティオ」と日差しの話
スペイン アンダルシア地方の 「 コルドバ Cordoba 」 は、 500年間 その支配を受けた
イスラム文明と レコンキスタ後のキリスト教文化と 流浪の民ユダヤ人がもたらした経済的活況と
三つ巴の 複雑な魅力を湛えた 美しい街で 一度は訪れてみたいところ !
01. コルドバと言えば 「 メスキータ Mezquita 」
正確には 「 Mezquita-Catedral メスキータ ・ 大聖堂 」
つまり イスラム文明のモスクに キリスト教の大聖堂が 奇妙に共存している建物なのです
眩い外光から 暗い堂内に入った瞬間、 850本の円柱の森に 迷い込んだ気分になる ・・
02. 「 ミフラーブ Mihrab 」 この彼方に メッカがあり、
信徒たちが導師に導かれて 祈りのために額ずく場所だ。 金地のモザイクは 怪しく豪華、
アラベスク文様や コーランや碑文を書くアラビア語の書体で 覆われている
03. 四角い堂内は 785年 848年 961年 987年 と 造られた年代が分れるが、
最も初期の このあたりのアーチは 01.と 比べても いかにも古そうです
04. この四角いモスクの ど真ん中に キリスト教の大聖堂が建てられたのが 16世紀、
モスクの中央部の屋根を取り除き 高い円天井を設け、 袖廊や後陣 説教壇や聖職者席などをしつらえた
しかし この豪華絢爛な聖堂に 当時のカルロス5世は ” どこに行っても見られないものを破壊して
どこに行っても見られるものを造った ” と ご機嫌斜めだったそうだが、 今となっては
” どこに行っても見られないほど個性的なメスキータ ” が コルドバの宝となった と言えるでしょう
05. 暗いからこその美しさ ・・・
06. メスキータの外側 、、 世界中からの観光客が 引きも切らない
07. メスキータの内側 、 「 オレンジの中庭 」
10月の初旬ですが 眩い日の光、 日向に出るのがためらわれる程の熱線です !
08. そういう訳で、 日光を遮り 涼しく過ごすために取り入れられているのが 「 パティオ 」
これは 泊まったホテルの中庭。 5月には パティオを始め 家々や小路を 花で飾るコンクールがある
40度に及ぶ夏の暑さをしのぐ パティオ、 体力を温存する シエスタ( 昼寝 )、 スペイン人が
夜になると 急に元気が出て来て エネルギッシュに活動する理由が分かる気がします ~
09. パティオの天井は 天幕で調節 。 コルドバのパティオは スペインの中でも
その美しさで有名ですが、 ご当地産業の 手の込んだ鉄細工が一役買っていることは間違いないでしょう
10. 「 グアダルキビル川 Guadalquivir 」は 豊かな水源を有するカルソラ山脈を
源とする アンダルシアの大河で、 ここコルドバ、 セビリアなどを通って 大西洋に注いでいる
例の 支倉常長の一行も 400年前 この大河を航行したという
11. 「 ローマ橋 Puente Romano 」
メスキータがある旧市街側には 「 プエンテ門 Puerta del Puente 」(左)が、 向こう岸には
14世紀にアラブ人が造った 「 カラオーラ塔 Torre de la Calahorra 」(右) がある
12. この橋の上、 日差しが強く とにかく暑い ! 逃げ場がないだけに一層辛い !
いつも思うのだが、 私を含め 日本人の観光客は 10人いたら10人が 帽子を被っている
ツアーでは 恐らく 持ち物に ’ 帽子 ’ と 特筆されるだろう
一方 欧州の人たちは まず 帽子をかぶらない。 それだけ 日差しを欲しているのだろうか ・・
日本では 昔は日を浴びないと病気になる、とされていたのに、 最近は 日差しは すっかり悪役になっている
例えばフランスでは 以前から 青っ白いと貧乏臭く、 日焼けはブルジョアの証しとされていたが
最近も その傾向は変わらないようだ。 日焼けは 余り気にしないと言う人もいる
日照時間とか メラニン色素の働きぶりとか 気分の問題とか、、 お国柄 いろいろ事情がありそうです !
« ポルトガル「マルヴァオン」 ベリーダンスとコルクの木 | トップページ | 「コルドバのユダヤ人街」・「見て!アラビア風 結婚式の正装ドレス」 »
「セビリアとコルドバ アンダルシアの華」カテゴリの記事
- 「コルドバのユダヤ人街」・「見て!アラビア風 結婚式の正装ドレス」(2014.04.04)
- コルドバの華「メスキータ」・「パティオ」と日差しの話 (2014.03.28)
- 日本人の末裔 ’ハポンさん’ が暮らすスペインの町でお喋りを(2014.02.07)
- 「 セビリア・アルカサル 」は 洗練されたイスラム様式の白い宮殿(2014.01.31)
- 「 セビリア・アルカサル宮殿・モザイクタイル 」 見るだけで芸術家気分に! (2014.01.24)
コメント
« ポルトガル「マルヴァオン」 ベリーダンスとコルクの木 | トップページ | 「コルドバのユダヤ人街」・「見て!アラビア風 結婚式の正装ドレス」 »
こんばんは (◎´∀`)ノ
コルドバの地名は何故か記憶にあります。何でだろう・・・?
それは置きまして・・・イスラムのモスクの中にキリスト教の大聖堂?
何とも摩訶不思議な取り合わせ・・・!
実際のモスクは一度も見たことがなく、TVや写真で知るのみですが、
イスラム教のモスクとキリスト教の大聖堂、外観からしても違いが分かりますよね。
デザインや装飾もずいぶん違いがあると思いますし。
その両方を一ヶ所で見られるとは?!
bellaさんのおっしゃる通り「どこに行っても見られないほど個性的」ですね。
スペインって、そんなに日差しが強いのですか?!
だからドイツの我が友達は日差しを求めて南ヨーロッパへバカンスに出かけるんだ!
投稿: 慕辺未行 | 2014年3月29日 (土) 23時12分
生半可なボクのいい加減な記憶では、ポルトガルにこれほどのイスラムの文明が浸透していた時代があったことは初耳のお恥ずかしさではありましたが。
まさに、百聞は一見に如かず、この「モスクの教会」は見事にそれを物語ってくれていますね。
パテオ、ひたすらに土地の気候条件に発するものであったらしいことも、その土地を体験しなければ納得のいかなかったことかも知れません。
相変わらずですが、bellaさんの視点に感服しきりです。
投稿: kurakame | 2014年3月30日 (日) 08時39分