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2014年1月17日 (金)

「セビリア」 闘牛とフラメンコ そして ’ 御者の子は御者 ’

「 セビリア Sevilla 」と言えば ” セビリアの理髪師 ” や ” カルメン ” の舞台として有名ですが

オペラが描けるくらい 多種多様の人間ドラマがあった、、 つまり セビリアは昔から大都会だったと言うこと ・・



実際 今日でも セビリアは  マドリード、バルセロナ、バレンシアに次ぐ スペイン第4の都会です  








01.    「 大聖堂 Catedral 」 イスラム寺院の取り壊しに際して(1401年)、 ” 後世の人々が 

我々を狂人扱いするほど 大きな教会を建てよう ” というスローガンのもと この聖堂が建設された
 



ここが まずは セビリア観光の中心 となります

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02.     ところで、  スペインの観光パンフレットには 

” 明るい陽光 、 熱狂の闘牛 、 情熱のフラメンコ ” と言ったうたい文句が躍っているが、  もしかして

スペインの 光がまばゆければまばゆいほど、 同じくらい その影は黒く濃いのかも知れない 

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03.     「 マエストランサ闘牛場 Plaza de Toros de la Maestranza 」



ローマ時代から 円形劇場での 人間対人間、人間対動物の殺し合いは 儀式という名を借りてはいても

凄惨を極めたものでした 。   ここスペインで  牛か闘牛士 どちらかが必ず死ぬ、という壮絶なショウが 

現代に至るまで続いたことには  それなりの理由があったに違いありません



最近では  闘牛を否定する傾向も出始め、 バルセロナでは 闘牛場が閉鎖され 跡地はスーパーになったらしい 

しかし、 南スペインで 闘牛の火が消えることは しばらくはなさそうです

K03







04.     一方 「 フラメンコ 」 も スペインにとって 重要な観光資源 ・・  


しかし いつもいつも 狭い酒場で 体の奥底から魂の叫びを表現してばかりいられない訳で  

より手軽で 大人数にアピールしやすい ’ 観光用のフラメンコ ’ が 増えている



ギターや歌の伴奏ばかりでなく、 オーケストラ版の ’ カルメン序曲 ’ をスピーカーで流したり、 

カスタネット以外の小道具を使用したり、 タンゴとは違い 男女は指一本触れないはずなのに

そうでなかったり ・・     お客を楽しませる工夫がいっぱいだ

K04







05.     今回は 闘牛場近くの 「 El  Patio  Sevillano 」 という劇場で フラメンコを見たが

「 タパス Tapas 」 と呼ばれる 小皿料理のコースを 食べながらの鑑賞で 時間の節約になった ! 




殆どがツアー客だった。   中国人は ショーが始まってもしばらくは大声でしゃべりし続け  

用心深い日本人は 代わり合って頻繁にトイレに立ち、 ドイツ人は 料理を取らずにひたすら飲んでいた ・・

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06.     近くの フラメンコお土産やにて。   彼女は しばらく日本で空手の修行をしたという

とても自然体ですが 空手の 一ポーズを取ってくれていますよ ~

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07.     セビリア市内の 細い路地裏には フラメンコスタジオがたくさんあるが  

帰りの夜道の安全性も考慮した上で  こんな所にも出かけてみたいもの ・・




因みに 全く個人的な好みだが ” フラメンコは男性がいい ”  女は スカートやらなんやらがまとわりついて

本筋が見えずらい。  シンプルに 体のライン一本で勝負する男の姿は この世のものとも思えない程 セクシーだ !



さらに ” 女は年増がいい ”  若くて美人で踊りが上手いのは 確かに 目に楽しいが、   

化けて出そうな ベテランの凄味こそが フラメンコの魂のような気もするから ・・

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08.     さて、 馬車に乗って 夜風に吹かれてみたくなった    馬車はタクシーと同じで

待合いの場所も決まっていて 御者のライセンスもある。    ちゃんと値段を交渉して乗り込んだ 

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09.     ところが 御者が二人いる  大きい二つの背中が邪魔をして 馬が見えない 景色が見えない !

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10.     しかも 二人はおしゃべりに夢中で ほとんど案内らしい案内をしてくれない

” シニョール、 あの建物は何!? ”   ” シニョール、 この公園は何 !? ”  

聞けば ついでのように 教えてくれる !




それでも こんな馬の姿が美しかった ・・  夜空に リズミカルなひずめの音が響いて 心地よかった 

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11.     初めから終わりまで 話し続けた二人、  聞いてみたら 父親と15歳の息子だった !

仲がよくて いつもこんな調子で喋るのだろうか、 それとも 日頃のご無沙汰を 職場で埋めているのだろうか・・



怠慢なガイドだったけれど 何故か憎めなかった   寧ろ ほのぼのした ・・ 




スペイン語しか話さないオヤジさんだったが 息子はきっと英語ぐらいは勉強して 現代的な御者になるだろう

いずれにせよ ” 御者の子は御者 ” になるに違いない

痩せっぽの愛馬も 家庭で飼育しているという、  家族が生きていく為の 大切な ’ よすが ’ だ 

K11

 







12.     結局  もしかして、 イベリコハムも闘牛もフラメンコも ” スペインの影 ” の象徴かもしれない



スペインを旅すると  確かに海沿いの町の繁栄ぶりは 観光客が目にする通りだが、  全国的に見て 

いわゆる農地というものには 滅多にお目にかからない。 赤茶けた大地に オリーブや果樹があれば 寧ろいい方だ 

K12

 


15~17Cの ポルトガルと覇権を争った 大航海時代の繁栄は 植民地の産物を他の先進国へ売るというものだった

その富は 国内を素通りし 庶民は貧しいまま 何世紀も繁栄の蚊帳の外に置かれた



僅かに 牧畜は 輸出用毛織物などに有用だったため 牧場設営が奨励されたが 

いつの世も 国の豊かさを象徴する 「 農地 」の開発は すっかり遅れたのだ 




スペインが 今の欧州の繁栄に取り残されたのは 近代に至っても フランコの内戦が続いたからでもある

1939年まで続いた内戦で フランコ側 共和国側合わせて 20数万人ものスペイン人が 命を落としている





国を覆う暗い影、国として発展し損なったスペインの 人々の鬱積する不満のはけ口として( 支配者側にとっても ) 

闘牛やフラメンコは この上なく重要なものだったに違いない 





” 光のスペイン ” を旅する時 ” 影のスペイン ” に 少しばかり 思いを馳せると

イベリコハムも 一層味わい深く思えるかもしれません ・・

 

 

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コメント

こんばんは (◎´∀`)ノ
スペインの光と影・・・、bellaさんらしい視点で旅されているなぁ!と感じます。
スペインと言えば『闘牛とフラメンコ』のイメージが強いですが、それってもしかしたら日本が『サムライ、ゲイシャ』のイメージをもたれることと同じなのかも・・・?
バルセロナの闘牛場が閉鎖され巨大なスーパーマーケットになっていることは、先日あるTV番組で見ました。
フラメンコも今では観光用が多いのでしょうね。
タクシー代わりに馬車が走っているとは、驚きました。
観光用ではなく、普通にあるのですね。
これはぜひ乗ってみたいです。
でも、この親子、もう少し気を利かせてくれれば・・・ネェ!

セビリアと聞けば、ボクなどの乏しい知識では「理髪師」と「カルメン」しか思い浮かびませんが。
スペインも地方性があるのかないのか、「闘牛」、「フラメンコ」、「イベリコ豚」、と伺えば、なるほどなるほど、スペイン。(笑)
お説を伺えば、スペインに限らず特徴的に残る文化とは、
は光の陰の部分を庶民が連綿と引き継ぎ、磨き上げ、洗練させてきたものが殆んどなのかも知れませんね。

スペインと言っても私には、闘牛とフラメンコを思い浮かべる
くらいしか知識はありません。
夜の街を馬車に乗って散策されるとは、おしゃれでしたね。
怠慢?な馬車ガイドの分析をしたり bella さんらしいです。
かつての繁栄は影をひそめ、発展しそこなった国ではあっても、
観光的には魅力を持った国に間違いありませんね。

馬の影がいいですね。
ガイドさんの二人の顔がよく似ていて、親子ってわかりますね。
仲のよさげな後ろ姿が素敵です。
おしゃべりに夢中というのが、マイペースな感じのラテンの国の人らしい。
日本では見られない景色や文化の中の、
こんな普通の人たちの何気ない日常に楽しさを感じてしまいます。
「世界の車窓から」みたいなのが好きです…(^_^;)
スペインにはまだ行ったことがありません。
フラメンコも闘牛もいつか観てみたいです

今日は
セルビアも素敵な所ですね。
カルメンのメロディは聞いていて楽しいですね。
日本発の天然色映画カルメン故郷を思い出しました。
ユーロは不景気なようですが裕福な楽しい所に感じました。
余談ですが最近はイベリコ豚が家庭でも食べられますね。
日本の豚よりおいしいです。

bellaさん
先日、TVのある番組で、スペインでは闘牛は禁止になったと言ってました。
あれは、和歌山のイルカ漁どころではないと思いますが・・・。

名前だけは馴染みのセルビアの一面をbellaさんらしいご紹介で
知ることが出来ました。
お城のようなそしてモスクの面影も残っていそうな大きな
大聖堂には圧倒されます。
スペインでは小生もフラメンコをみましたが、男性とは年増がいい 
bellaさんの玄人の見方には、小生未だついていけません。
馬車に乗っての見物は素敵だったことでしょうね!

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