ゴルフの聖地「 セント・アンドリューズ 」「 T・ワトソンが泣いた橋 」
「 セント・アンドリューズ St.Andrews 」 と言えば
” 全英オープンゴルフ ” が行われる ゴルファー憧れの聖地です !
01. 1834年に 英国の様々なクラブを統括する ロイヤル&エイジェント・ゴルフ・クラブが設立されると
それまで 各地域やクラブごと ばらばらだったルールが ひとつにまとめられ、
1860年には 近代ゴルフの出発点とされる ” 全英オープンゴルフ ”が 開催されました
紳士のスポーツとされる ゴルフですが、 写真のように ↑ 今から100年以上前に
女性の大会 Women’s Golf Championship が開かれていたことには 驚かされます
15世紀には クイーン・メアリーも ゴルフをしたということですから 下地はあったのでしょう ・・
02. この町は もともと 聖アンドリューの遺骨を 祀った地で、 華やかな巡礼のメッカでした
12世紀に造られた 「 セント・アンドリューズ大聖堂 St.Andrews Cathedral」 も
スコットランド最大の規模を 誇っていましたが、
( 右側は 大聖堂より歴史の古い 聖ルールの塔 St.Rule’s Tower )
03. カトリックのスコットランドと 英国国教会のイングランドの 宗教改革を巡る戦いで
大聖堂は イングランドに徹底的に破壊され、 双塔を残し 壁や基礎が僅かに残る 無残な姿となりました
巡礼者でにぎわった頃の 絢爛たる姿は 思い出す術も無くなったのです ・・
04. 因みに、 大聖堂が崩れ 巡礼客は姿を消しましたが、 15世紀に「 セント・アンドリューズ大学 」が設立され
今、 セント・ アンドリューズは ’ ゴルフ巡礼客 ’のほか 若い大学生が集う町となっています
05. 北海沿いの岸壁にたたずむ 「 セント・アンドリューズ城 St.Andrews Castle 」
12世紀以来 難攻不落の城でしたが、 こちらも イングランドとの激戦の末 陥落し、破壊され、 廃墟となりました
06. さて 「 セント・ アンドリューズ オールド・ コース 」 の 1番と 18番グリーンは
意外なほどあっさりと ” 道路ぎわ ” にありました
ただし、一たん試合が始まると この辺りには 観客用のひな壇が出来て 様相が一変する !
07. ひとくちに 「 セント・ アンドリューズ・ ゴルフコース 」といっても オールドコースや ニューコース 、
ジュビリー、 イーデンなど 6つのコースがある 日本からも ゴルフツアー客が たくさん訪れるらしい
08. 1番と18番ホールをつなぐ この 「 スゥイルカン橋 Swilcan Bridge 」は
数々の伝説を残した 有名な橋ですが、 その下を流れる クリークも ゴルフの歴史にとって 重要な小川だという
その昔、 地元民が 小川の土手に干していた洗濯物に ボールが乗ってしまったことから
” リプレイス ” のルールが生まれ、
川ポチャ から ” ウォーターハザード ” のルールが 考案されたという
( 写真右側は コース脇にある 英国ゴルフ博物館 British Golf Museum )
09. かつて A・パーマー や J・ニクラウスも このコースで引退を告げましたが
全英オープンで 過去5回優勝の記録を持つ T ・ ワトソンは、 2010年7月 予選落ちした その時 引退を決意、
宵闇迫る中 スゥイルカン橋のたもとにキス、 橋の上では 流れる涙を拭ぐおうともせず
ただただ 帽子を振り続けたということです ・・・
10. 米国 「 オーガスタ 」などの 整備の行き届いた 美しいグリーンと比べたら
スコットランド 「 セント・アンドリューズ 」 のコースは 天と地、 まるで原野の如し、かも知れません
その上 こんなバンカーが 112か所も あるそうです
11. それに加えて 「 北海 」からの風が 容赦なく吹き付け
ゴルファーたちは これでもかと 幾多の試練を 経験させられることになります
12. さて当然ながら セント・アンドリューズには 立派な街並みがあり、 漁船が出入りする港もある
コース近くの繁華街には ゴルフ用品店が 軒を並べ、 いかにも ゴルフの町らしい賑やかさ !
しかし、 日本の専門店でもそうですが ゴルフとなると 道具もウエアも かなりお値段が張りますね
ましてや 英国です !
とは言え せっかくの旅ですし、 せめて 記念に ロゴ入りのキャップを買いました
それを被ったからといって ( 主人の )腕前が上がる訳ではありませんが ・・・!
« 「 エジンバラ最後の一滴 」「 イギリスのパンと朝食、どんなふう? 」 | トップページ | 「 イングリッシュ・ブルーベルの青い絨毯 」そして「 英国絵画 」 »
「スコットランド中東部 歴史ある古都巡り」カテゴリの記事
- ゴルフの聖地「 セント・アンドリューズ 」「 T・ワトソンが泣いた橋 」(2013.07.18)
コメント
« 「 エジンバラ最後の一滴 」「 イギリスのパンと朝食、どんなふう? 」 | トップページ | 「 イングリッシュ・ブルーベルの青い絨毯 」そして「 英国絵画 」 »
こんばんは (◎´∀`)ノ
ゴルフは『ブルジョワ階級のスポーツ』と言い切っている私は、ゴルフをやったことがなくルールそのものも分かりません。
ゴルフ番組も見たことがありません。が、全英オープンなど有名な大会の名前ぐらいは知っています。
それにしても、すごいゴルフ場ですね。
小川が流れ古い石橋があり、原野をそのまま利用したようなコース・・・「これ、本当にゴルフ場 (゚o゚)?」って思います。
さて、セント・アンドリューズ。大聖堂の塔を見て、「確かマカオにも似たようなものがあったなぁ」と、以前のbellaさんのブログを思い出しました。
ずっと昔から歴史はむごいことをしてきたものですね。
現代でも『世界遺産』が破壊されるような戦いが起こっているわけですから、今も昔も人間の愚かさは変わらないと感じました。
投稿: 慕辺未行 | 2013年7月18日 (木) 22時55分
ゴルフの、としか知らなかったセントアンドリュースにも、やはり歴史の記憶が廃墟としても残っていたのですね。
早くに、ゴルフをやめてしまったのですが、
セントアンドリュースが、ゴルフの歴史そのものであったことを、再確認させていただきました。
ゴルフをお金持ちのお遊びのみにしておかないためには、
荒涼たるフェアウエイに深いバンカー、北風が吹きつのるようなコースばかりにするのも面白いかもしれません。(笑)
投稿: kurakame | 2013年7月19日 (金) 09時23分
イギリスとゴルフは大好きでセントアンドリュースには
2回訪問しています。
BRITISH GOLF MUSEUMでゴルフの起源から今日までの
発展の様子を見て来ました。
ロゴ入りのキャップ、ボール、マーカーなど記念に買ってきましたが
腕前に変化はありません。
全英オープンは毎年TV観戦しています。
若い松山を期待しています。
投稿: Golfun | 2013年7月19日 (金) 17時01分
セント・アンドリューズゴルフコ-スはTVでは見ていますが、写真で改めて見させて頂き、さらに殆ど知らなかったセント・アンドリューズの町についも知る事ができ、感謝しています。
スコットランドとイングランドの争いの結果を示す大聖堂関連の建築物や、セント・アンドリューズ城の廃墟は、再建されずに残るのを見ると、スコットランドの対イングランドとの歴史を感じさせられます。
投稿: ktemple | 2013年7月20日 (土) 09時11分
ロンシャン+ぎ
投稿: 財布 ブランド 一覧 | 2013年8月15日 (木) 10時53分
私は今年アスリートでもある娘25歳を亡くしてしまいました。娘が訪ねたかったセントアンドリュースの橋に3年後行こうと決めました。一度そこに立ってみましょう。さて・・。
投稿: オオヤマフミアキ | 2019年6月25日 (火) 08時38分
オオヤマ様
お立ち寄りいただいて 大変ありがとうございました。
お辛い時間を お過ごしのことと思います。
お身体お大事になさって、そのうち是非 セントアンドリュースに
お出かけ下さい。 お嬢様のお心と共に、感動をお味わいに
なられることと思います。。。。。
投稿: bella | 2019年6月25日 (火) 20時59分