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2012年9月13日 (木)

愛妻に捧げられた「ベッラ島」 確かに魅力的です!

 

「 イタリアの湖水地方 Regione dei Laghi」にある マッジョーレ湖 Lago Maggiore

そこに浮かぶ小島 「 イゾラ・ベッラ Isola Bella 」は 島そのものが 華やかな王宮

ボッロメオ家の カルロ3世が ” 妻への愛の証しとして ”建てたものですが、

実際は 迎賓館として 自分のパワーを世間に見せ付ける 恰好の道具となりました

                                                

01. 「 ペスカトーリ島 Isola dei Pescatori 」から、 連絡船で

「 ベッラ島 」に 向います

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02. さて、カルロ3世の妻の名は イッザベッラ・ダッダ Isabella d’Adda、

「 イゾラ・ベッラ 」という島名は 「 イッザ・ベッラ 」との 語呂合わせで付けられたそうです~ !

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03. ゴツゴツした岩がむき出しの 殺風景な裸島に 宮殿と庭園を建設し始めたのが 1632年

17世紀の 技術の粋と芸術的エスプリを融合させた 豪華な宮殿の島、

全体がすっかり完成するには 息子の代までかかりました



庭園には 多種多様 エキゾチックな木々が生い茂り、優しい香りを漂わせる

尖塔や人物像が林立して 何やら 不思議の国に迷い込んだような気分 ・・・

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04. 一艘の船を象った島、 船尾に宮殿、 船首に10段の階段状のピラミッド型庭園がある

’門前町’には、 様々な形で 貴族の生活を支えた人々が 住んだのではないでしょうか 

それにしても これぞ ” 夢の島 !? ” 

( 同じ名前の島が 日本にもありますが ・・ )

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( 長さ300m 幅180mの 手のひらに乗るような小島 )








05. この館には 当時から 王侯貴族や芸術家が 訪問・逗留しましたが、 

時代ごと 様々な役割を果たして来ました


1935年には オーストリア併合に動いたドイツの脅威に対抗すべく、 

ムッソリーニが、英仏側と ここで会談を行っています

今日のサミット会議が 離島や保養地で行われるのと似ていますね



アラブの王族、ベルサーチやジョージクル-ニなど 多くの有名人が、 

そう、 あのチャールズ皇太子とダイアナ妃も こちらの宮殿前の港から上陸しました !

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06. ボッロメオ宮殿 Palazzo Borromeo の内部は スタッコ装飾、フレスコ画、

絵画、タペストリーなど それぞれの時代の頂点の作品で 華やかに彩られている 


                                                     

1797年、ナポレオン戦争のさなか、かのナポレオンが しばしば、ジョセフィーヌを伴い逗留しています

もともとイタリア系貴族の家に生まれたナポレオンですから、 心身の疲れを癒す場として、

ここ イゾラ・ベッラを 選んだのも 自然なことだったかもしれません

ここは 本来、 基本コンセプトが ” 愛妻のための島 ”

特に、 戦で留守がちな夫として ジョセフィーヌの心を繋ぎ止めるには

これ以上ない ”奥の手 ”だったのではないでしょうか

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( 左下が ナポレオンの間 )




07. もう一つ 驚くのは 地下の風景、、  凝灰岩で造られた部屋の 壁や天井一面に 

濃淡取り合わせた貝や小石 黒光りする鏡のような大理石が びっしりと敷き詰められている

洞穴風( グロテスク Grotesco )と呼ばれる 奇妙で個性的な装飾の部屋は

実際 湖の光が反射すると、一層 幻想的になる

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08. ところで ” グロテスク ”という様式は Grotta風 = 洞窟風から来ている


15Cに 地下の洞穴 Grotta から発見された「 皇帝ネロの 壁画遺跡 」が

余りに奇想天外であったことから Grotescoが ” 怪奇な、気味の悪い ”という意味となったそう

つまり ” グロテスク ”は 人間 動物 魚類に 草花を絡ませ 連続して変化する装飾模様を指す

「 純粋な美術用語 」ですが、 

たまたま 洞窟で見つかったのが 気持ち悪い装飾だったことから そんな使い道になったのでしょう・・

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( 町の風景 )







09. 妻のために 王宮島を作ろうというのですから、 

ベッラ島の カルロ3世は ネロのような暴君ではなかったでしょう    寧ろ、

この島の地下に ” 美術様式としてのグロテスク風 ” が どれだけ似合うか

ちゃんと理解していた 粋人だったのかもしれない

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( 一角獣は この島のシンボル )



10. さて、島の南側には ピラミッド型の 「 イタリア式バロック庭園 」がある

幾何学模様と言えば フランス式庭園でお馴染みですが、 それもそのはず



イタリア旅行の際、 目が眩むような美術品と 手入れの行き届いた美しい庭園に魅せられた 

フランスの シャルル8世が、後に イタリアから 一群の造園家たちを呼び寄せて
 
同様なものを作らせたのが 発祥ですから、 似ていて当たり前ですね

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(  奥の 貝殻型の円形劇場、 ボッロメオ家の紋章の一角獣を頂点に、

人物・動物・魚・植物などが 華々しく配置されていて、  まさに グロテスク風 )







11.   話は変わりますが、 18世紀のある時

イギリス国王の妻、キャロライン Caroline of Brunswickが イゾラ・ベッラを訪れると

彼女は 雷に打たれたかの如く 魅力的なベッラ島に一目惚れ、この島が 欲しくて、欲しくて堪らなくなる

さすがに ベッラ島は無理と思い、 別の小島 「 マードレ島 Isola Madre 」を
 
売ってくれ、売ってくれと  ボッロメオ家に懇願する 

しかし、ボッロメオ家が あくまで拒否すると、 彼女は言った 

” じゃあ、結構!  自分で建てるから! ”





そうして 彼女は 同じ湖水地方の コモ湖畔 Lago di Comoに 土地を入手、

 
自分の館 「 Villa d’Este 」を建てたのでした

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( 土産物やさんの軒先から マッジョ-レ湖を 望む )







12. 数々の高貴な女性の心を虜にして来た 「 イゾラ・ベッラ 」

華やかな歴史の香りを 満喫するとともに、

 

船着き場横に並ぶ お土産やさんのテントも 楽しく覗いて来ました~

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そして、 帰りの船から 何度も振り返えり, 名残を惜しみつつ

ベッラ島に 別れを告げ ・・・  

” 確かに あなたは 魅力的でした ! ”

それにつけても

こんな 小さな島に ” あらゆる イタリア文化の粋 ”が 凝縮していたことも 

本当に 驚きでした ~! 

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ゴージャス!「イタリア湖水地方」」カテゴリの記事

コメント

こんばんは o(*^▽^*)o
bellaさんが、Bella島を訪れたのですね。
それにしても、まさに”夢の島”ですね。『軍艦島』ならぬ『豪華客船島』・・・?
でも、大砲が備えてあり今も残っているところが、かつての歴史を物語っていますね。
ボッロメオ宮殿の中、スゴイ (゚o゚)オォーッ!ですネェ!”世界遺産”級の装飾です。
『グロテスク』という言葉、元はそのような意味だったのですね。一つ勉強になりました。また一つ雑学が増えました (^_^)!

bellaさんをも魅惑しつくしたBella島、もうボクなんか夢見る心地での拝見でした。
改めて思うのは、究極の美術や文化を生み育てることの多くが
富と権力の集中による一部の貴族や上流階級によったことが、洋の東西を問わずに同様であったということですね。
それらがまた、時代を継いで、権力の誇示に利用され、お陰で今日に至るまで見事に生き続けることになったようです。
素晴らしいISOLA BELLAでした(!)。

bellaさんの島に相応しい豪華絢爛な所ですね。
この地方は明るくて楽しそうです。
グロテスクは奇怪なことと覚えていましたのでまた勉強になりました。
bella島に行ってみたいですね。

こんばんは!
イタリアのbella島、初めて知りました。
確かに造作には粋を凝らしたんでしょうね。
小堀遠州の「借景」の庭造りの考えはヨーロッパには微塵もないのですね~。(笑)
遠州ならどんな庭園にしただろうと思うと面白いです。
日本人の感性からするとbella島は・・・・真の意味の「グロテスク」なるほど納得です。
ところでjapanese bellaさんへのプレゼントは?

小さな島ベッラ島には、素敵な建物や庭園のみならず、色々の物語がそこで生まれた島なんですね。
流石bellaさんの島だけあり、bellaさん同様魅力に溢れた島です。
それにしても、よくもこれだけ色々の事を調べられたと、ただただ感心しながら興味深く読ませて頂きました。
宮殿地下の奇妙な装飾の部屋、写真でも余り見たこともない様なピラミッド式の素敵な庭園には驚かされます。
グロテスクが純粋な美術用語だったり、通常我々が使うグロテスクの意味がいかにして出来たかについても始めて知ることが出来感謝です。

カルロ3世は、湖のこのような小さな島にずいぶん豪勢な宮殿を造ったものですね。
そして地下の風景にも驚かされます。  昔は一般人には決して見る事のできなかった
島の様子が、現在このように見る事が出来るのはすばらしい事ですね。
初めて聞く事ばかりで楽しいです。

bellaお姉さま、おはようございます
今回は、お姉さまの島でいらっしゃいますね~
イタリアのグロテスク風・・・今の意味とは全く違っていたのですね
私のような凡人にとっては
こういうところがお姉さまのブログで大変勉強になるところです~
それにしても美しい島
魅了されるのもわかりますわん
でも、島ですからね
どうやって建設したのでしょうか

すごい!の一言

  気になった所から開いて拝見してます。
写真もそうですが、コメントも。 お蔭で拝見してる写真が身近に感じられてきます。上手く言えませんが・・・・・

 

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