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2012年8月 2日 (木)

スイスの隠れ里「ソーリオ」:「セガンティーニ」はサングラスを掛けて

  sun                                      sun

太陽が 思う存分 熱光線を降り注ぐ 厳しい日本の夏、

それより ちょっと涼しい スイスの夏を 訪ねてみませんか~

  bell                                        bell





01. スイスとイタリアの国境を貫いて走る ブレガリア谷 Bregaglia、

その急峻な山腹の一角に 「 ソーリオ Soglio 」という スイスの 小さな村がある

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02. 白い岩肌と同化して、物言わぬ静かなるこの村は まるで隠れ里


時折やって来る バスツアーの人々が 引き上げると

再び 沈黙と光が 村を支配する・・・
  



  shine                                               shine


ここには ニーチェ、ヘルマン・ヘッセ、リルケなどの文人たちが 好んで訪れ、

画家セガンティーニも この村からの風景を舞台として

有名な大作、アルプス三部作 「 生・自然・死 」のうちの「 生 」を描いている

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03. あえぎながら急坂を登り やっと辿り着いた村のテラス、 

振り返ると 巨大な岩峰が 目の前にそそり立っている!

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04. 乾いた空気に  レモネード と ドライサラミはいかが !!

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05. シオーラ岩峰 Sciora 3275m と ピッツォ・バディーレ Pizzo Badile 3308m

とんがった峰 つるつるの岩肌・・・  スレート瓦 ざらざらの風合い・・・

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06. セガンティーニ Giovanni Segantini、 「 生 La Vita 」

「ソーリオ」から見た 夕日に光る山々の風景を舞台に 聖母とキリストを左側に配している

写真05の 個性的なアルプスの峰々が 見事に写し取られています

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07. さて、 ミラノのブレラ美術学校の夜学で 絵を学んだセガンティーニ、

始めから ” 透明感あふれる 明るい絵 ”を 描いていた訳ではない



寧ろ 貧困による心の屈折と、5歳にして失った母親への思慕が見え隠れする 

やや神秘的で暗い絵を描いていた



しかし  スイスアルプスの より標高の高い所、高い所へと移り住みながら描いた

人生後半の作品が 結局は 今日 セガンティーニの代名詞となった訳ですね

07







08. 「 アルプスの真昼 Mittag in den Alpen 」

空気の澄んだアルプスの風景は 輪郭が明瞭で エッジが際立っている

輪郭を曖昧に溶け込ませる印象派の技法では、高山の真髄を描写することが出来ない



いわゆる補色同士の色を 混色せず、(緑の隣に赤を、青の隣に朱を、紫の隣に黄色を) 

櫛目のような細い線で 根気強く描いていく



それが 眩しいほどの透明感の理由らしい 

08







09. ソーリオの東 15kmに セガンティーニが 妻ルイジアと4人の子供たちと暮らした 

「 マローヤ Maloja 」 という村がある

 

ここでの春夏秋冬が、溢れるほどのイマジネーションを セガンティーニに与えたことでしょう! 

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( マローヤ峠 )





10.アルプス三部作 「 死 La Morte 」

マローヤ峠から見た雪山を背景に 喪服の女たちが 棺を馬ソリに乗せる雪の朝が描かれている

この絵が 実はセガンティーニ 最後の作品 

制作中に 突然病魔に襲われた彼は 「私は私の山が見たい」と言い残し

腹膜炎のため 弱冠 41歳でこの世を去った 

山々の稜線の上に浮かぶ雲の形が 翼のようで、象徴的・・・

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11. マローヤのさらに10km先、美しい「 シルヴァプラーナ湖 Silvaplana 」に出会う

冬季オリンピックが 2度開催された 高級リゾート地 「サンモリッツ St Moritz」が

この先にあり、 一帯は 長期滞在型観光客の天国となっている

エメラルドグリーンの水面と 可愛い小花が風に揺れる湖畔一帯は 

” 短期滞在型観光客(わずか約30分の!!) ”の私にも 充分 天国でございました!

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12. それにしても 高温多湿の日本から見たら 

印象派の画家たちが描いた絵は 明るくて爽やかで この上なく眩しかったのに


 

セガンティーニの アルプスの絵ときたら ” サングラスが必要なくらい ” もっと眩しい!

そして もっと乾いている
 



ただし テーマに 必ず 「 農民 」が 登場することによって

” 絶妙な湿度 ”が 加味されていると 言えるでしょう

12

セガンティーニは アルプスの村を 上へ上へと登ることによって


 

実際上 彼自身は  人間社会から 離れて行ったかも知れないけど、

芸術上 彼の絵画は  人間の心の本質に どんどん近づいたのかも知れない・・・  

  club                  club                  club

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コメント

透明という言葉を通り越したようなスイスアルプスの透明感を、
bellaさんの写真が見事に捉えられていて、
高温多湿の日本の真夏に、もうこれ以上の清涼感を伝えてくれるものはありません。
これは、もしかして、Segantiniの傑作以上に眩しいように思えてしまいますね。

異常な猛暑から日本を脱出したいですね。
スイスはどの風景を見ても涼しさを感じますね。
スイスやフランスはあこがれの所でした。
言葉の壁が高く行くのは夢で終わりました。
bellaさんのドライブ旅日記を楽しんでいます。

まるで、”別世界” という感じです。
日本にも山岳画家と言われる方たちがいますが、彼らの描いた日本アルプスとは
また違うスケールの山姿に驚きます。 セガンティーニは志し半ばにして亡くなり、
無念だったことでしょう。  今、一度、自分自身のするべきことを良く考えてみたいと
思います。  それにしても、すばらしい風景に涼しさを求めて、しばし見つめてしまいました。

スイスアルプスに囲まれたソーリオ、エメラルドグリーンの美しいシルヴァプラーナ湖、高級リゾート地 サンモリッツをbellaさん訪れられたとは素敵でしたね。小生の高校時代の友人はスイスが大好きで、スイスアルプスのトレッキングを3年ほど前まで何度かやっており、一度同行したいと思っていたら亡くなってしまい、とうとうスイスは一度も行かずに終わりました。
セガンティニーについては、確か昨年NHKの日曜美術館で取り上げた時の記憶が残っていますが、改めてbellaさんのご紹介で、色々知ることが出来感謝しています。
41歳の若さで亡くなり本当に残念ですね。
「セガンティニはサングラスを掛けて」の表題には、見た時は一体何かと思いましたよ。

こんばんは (◎´∀`)ノ
PCやっと退院してきました。活動再開します。よろしくお願いいたします。
後日またゆっくり訪問させていただきます。

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