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2012年8月

2012年8月30日 (木)

イタリアの「湖水地方」は 豪奢な、ミラノの奥座敷

                                                               


スイスの氷河の一滴が、 徐々に 川幅を広げ、 

その東側で、そして 西側で、 それぞれ有名な大河になってゆくのですが、

南側では、 美しい「 イタリアの湖水地方 Regione dei Laghi」を 形作りました

                                                  




01. 「マッジョーレ湖 Lago di Maggiore」、 「コモ湖 Lago di Como」 など 

氷河に削られた谷あいの湖は どれも タツノオトシゴのような 細長い 変わった形をしている 

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02. ここは 「 ルガーノ湖 Lago di Lugano 」

 

大都会ミラノから3~40km、 ルガーノ湖畔は 立派な庭園付きの邸宅に縁どられ、

山肌にも エレガントで豪華な高級別荘がひしめいている、、、  まさに ” ミラノの奥座敷 ”

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03. 巨大な障壁 アルプス、 その北側の空に 陰鬱な雲が垂れ込めていても 

一歩峠を越えると その南側では 青空に 陽光が燦然と輝いている ・・・

北からの旅人の目に飛び込む 眩いほどの イタリアの光 

その感動は いにしえの旅人にとっても 現代の私たちにとっても 同じことですね !

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04.  ここは ” 避暑地 ”でもあるけど ” 太陽の光を浴びたくて仕方ない人々 ” も やって来る

みんな寛いでいますね~~     ベビーカーには 犬も乗るらしい

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05.  緑の峰々を 逆さに写し出す青い湖面、 

モーターボートが  その影を切り裂くように 走り抜ける

イタリアの湖水地方は ” 力強く清々しいアルプス的な風景 ”と ” 明るく温暖な地中海的気候 ”の

両面を併せ持つ、  リゾート地としては 類いまれな存在です

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06. 実は このあたり、 スイスとイタリアの国境線が 複雑に入り組んでいて

ルガーノ湖も スイスとイタリア 両方にまたがっている 



宿泊したのは スイス領の町 ルガーノLugano にある 創業120年の 老舗ホテル  

フロントのマネージャー アネッタは 英・仏・独・伊・西語を 操る

特に 珍しいことではないが、 商売となれば 語学に 一層磨きがかかることでしょう



スイス領とは言え、イタリア語の客が多かったので、 私も ”一応” イタリア語でコンタクト  

彼女から この上ないサプライズの笑顔が こぼれました!

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07. さて、 イタリア側にある ミッシュラン三ツ星の 絶景展望台に出かけます



( ちなみに 最近 日本で有名になった ミシュランは 

ホテル・レストラン専門の ガイドブック 「赤ミッシュラン Michelin rouge 」 で、

旅行・観光専門の ガイドブックは 「 緑ミッシュラン Michelin vert 」、

是非訪れるべき おすすめポイントを示す 三ツ星です~~  )

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( 湖畔の町 )



08. イタリアの税関を越えると・・・    教会もイタリア的

私達のホテルは スイス領だったので、 宿代もレストランも ユーロでなく ” スイスフラン ”     

少し割高でした、  一方 ガソリンは スイスの方が安く

国境手前 スイス側のガソリンスタンドには 車の列が出来ておりました

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09. ” イタリアのバルコニー ” と呼ばれる 「 シギニョーラの展望台 Belvedere di Sighignola 」

眼下に エメラルド色にきらめく ルガーノ湖が広がり、

天気によっては アルプスのモンテローザや モンブランまで見渡せる

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10. 1時間も2時間も、 何にもしないで こうして ただ ベンチに腰かけていられますか~~?

せっかくの休暇なのに、 じっとしておられますかいな ・・・  ( bellaのひとり言 ) 
 

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11. 展望台は 標高907m、 カラマツの美しい山肌に 見え隠れして別荘が点在する

車のナビにひっ掛からないような 細かい網の目の 別荘用道路網、


登るのも 散々苦労しましたが   帰りは 完全に迷子になってしまった!

「 僕に付いて来なさい 」 親切なトラックの運転手さんのお陰で 無事脱出できましたよ~

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12. 食事は 相変わらず、スパゲッティ と ピッツァ、 

メインの前の 一皿目だけで お腹が一杯になってしまう ・・・  残念な胃袋です!



                     




飲み物は 「 フリッツ アペロール Frizz Aperol Arancione 」

オレンジのリキュールを 白ワインと 発砲水で割ったもの 

特に女性に 大人気、  毎晩毎晩 ワインと これでした~~

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「 湖水地方」 つづきます

2012年8月23日 (木)

グリムゼル峠とフルカ峠を回って、、 氷河見物と事故見物!


                                                     


スイスアルプス、「 トロア コル 」の 周遊コースにあるのが 

「スーステン Susten」,「グリムゼル Grimsel」,「フルカ Furka」という 三つの峠

前回は 「スーステン」でしたが、 今回は 「グリムゼル」 と 「フルカ」 二つの峠を回ります

                                                        

01. グリムゼル峠の手前には 幾つかの 「 水力発電用のダム湖 」がある

粘土色の湖水と、 森林限界を超えた峰々の岩肌は つるつるで、

雪山とはまた違う 近づき難さ、 畏敬を感じます

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(  「 グリムゼル湖 Glimselsee 」  )







02. 「 グリムゼル峠 Grimselpass 2165m 」からの 風景

4000m級の 雪山の向こうに (見えないけれど)、ユングフラウを思い描く ・・

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03. これから グリムゼル峠を 一気に 500mほど降りて行きます~~   

一たん 谷底に降りたあと                                       

再び、ヘアピンカーブの山道を登り、、、 遥か、画面奥のフルカ峠を 越えて行く ・・




                            

実は この谷に 81年まで「 氷河急行 Glacier Express 」が走っていましたが

全長15km余の  ” 新フルカトンネル ” が掘られ、 

その名前の由来となった氷河(写真左手)を 乗客は 車窓から 見られなくなっている

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現在は 6.8kmの 特定区間を、 夏のあいだだけ、 

氷河急行誕生時を思わせる  SL列車が 走っている


( 谷底に SL列車の駅があり、 丁度 列車が来ていました!  )



04. 周遊コースのハイライト、「 ローヌ(グレッチャー)氷河 Rhonegletscher 」


「 ベルベデール Belvedere(見晴台という意) 」には 

19C末に建てられたホテル ” Hotel Belvedere ” と お土産屋さんがあり  

日本からも観光ツアーが 来ていました

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05. 長さ10kmに及ぶ この氷河    間近で見ると、さすがの迫力 !

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06. 夏の間 地肌をむき出しにした氷河は 黒く汚れて見えるが

アイスグロッテ( 洞穴 )に入ると、 氷河ブルーが美しい

でも こんな穴を掘ると ますます 氷が溶けやすくなるのでは ・・・ 

案の定、毎年 掘りなおしたり、カバーをかけたり 苦心しているらしい 



そこかしこに 溶けた水が溜まり、 温暖化が心配されるものの

取りあえず、 氷河の滴が川となり 谷に流れ落ちる様は 小気味よい

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07. ところで、この細い源流が 「 ローヌ川 Rhone 」 の始まり !  この水流は

ジュネーヴの レマン湖 Lac Leman を経て、 フランスの第二の都市 リヨンLyon、

”アヴィニョンの橋で 輪になって踊ろよ ~~ ” の歌で有名な アヴィニョン Avignon を通り、

最終的に 地中海に流れ込む ・・・

氷河の一滴から ローヌ川へ、、、    長旅の始まりです !

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08. 「 フルカ峠 Furkapass 2436m 」を過ぎたあたりで、 再び オートバイ事故に遭遇!



ライダーは 谷へ 数十メートル投げ出され、 安否を気遣った友人が 急斜面を駆け下りました

ビュンビュン 吹っ飛ばす命知らずのライダー、 映画のシーンならよかったけど、現実は厳しいデス! 

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09. こんな 凄い谷間に ヘリが出動   でも、怪我人は 動いていたので、きっと大丈夫!



道路では 仲間とおぼしき若者が ” 止まるな! 見るな! ” と 交通整理

そう言ったって 事故見物の車列は こんな山中でも あっという間に繋がるもの


” 行きたくたって 前が動かないのよ~~   ”

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10. さて、 絵はがきなどを元に、ローヌグレッチャー氷河の変化を 並べてみました


残念ながら 氷河そのものは やせ細り、  氷河の舌端も 確実に後退しています

 
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11. そして これが 2011年夏の姿 !  

氷河の後ろにそびえる ガレンストック峰 Galenstock 3583m

 

この山の 向こう側の氷河の水流は、東側の ロイス川 Reussや ライン川 Rhine へ向かい

手前の ローヌグレッチャー氷河の水流は 西側の ローヌ川 Rhoneへ注がれる・・・ 


 

つまりは フルカ峠を境目とした このあたりが 東西の 「 大分水嶺 」なのです

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12. さて、 幾つかの氷河を見物して、 無数のヘアピンカーブを うまく切り抜けて、

三つの峠の周遊コース、 無事回ることが出来ました・・    



そして、 谷間の村の 可愛らしい教会にホッ !! 

こんな立派な馬車にも出会いました

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白馬を含めた 五頭立て、 観光にしては、 随分と贅沢なしつらえだこと・・

車で追い抜く時は、 馬を驚かさないよう、 徐行で追い抜くのが エチケット

白馬の毛並みが美しく、車の窓から手を出して 撫でてみたかったデスヨ ~~




                       




これから再び もう一つ 大きな峠 サン・ゴタルドパス St Gothardpassを越えて 

イタリアに向かいます

でも こちらの峠には トンネルが通っているので 高速で楽に行けそうです 


2012年8月16日 (木)

スイスアルプス秘境の氷河巡り 峠は右回り?左回り?

                                                  



スイスの山と言えば まず 「 ユングフラウ Jungfrau 4158m 」観光が 一番人気ですが

その すぐ東側にある山塊群 「トロア コル Trois Cols」は  訪れる人も少なく、

間違いなく ” 秘境 ” と言えるでしょう

7月、私たちが 出かける一週間前にも 雪が降ったので、

タイヤが滑らないか、 激しい高低差の峠を 無事越えられるか 心配したものです・・


                                                  



01. 「 トロア コル 」( 英語では Three Passes)は ほぼ 五角形の 周遊コース、 

「スステン Susten」,「グリムゼル Grimsel」,「フルカ Furka」という 三つの峠が立ちはだかり

欧州の大河の源流となる 幾つかの 見事な氷河が 観光の目玉となっている

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( スステン峠から見える フュンフフィンガーシュトック 3023m ’五本指の山’の意 )








02. まずは 基点として、 

ライン川の源流が 近くにある 「 アンデルマット Andermatt 」に宿を取りました

( 有名な ドイツのライン川は スイスから始まっています! )



                      


「夕食は ちゃんとしたレストラン席、 地元の人たちが飲みに来るバー、どちらにでもお運びしますよ 」

と言うので、 迷わず バーを選んだ

忠犬をはべらせて、カードに興じるお兄さんたち・・ 手の内を見せてくれましたが 意味不明!!

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03. 「トロア コル」の ぐるりと一周コース、 右回りと左回り、助手席のカメラマンにとって

どちらが より 景色がよいか尋ねたところ、 ホテル中の従業員が 大騒ぎ 


ウエートレスはコックに聞き、コックはフロントに聞き、フロントはオーナーに聞き・・・・・

教えてもらった、”左回りがいいでしょう” という答えは 結局は ”ちょいハズレでしたが~!! ”

地元の人とは そういうものでしょう~  右と、左、 どちらがより美しいかなんて、

生まれてその方 考えたことがなかったに違いない

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04. ウエートレスが持ってきてくれた花、 「 アルペンローズ 」 

シャクナゲのように見えますね

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( 「トロア・コル」周遊コースは ユングフラウの東側 )






05. まず、 13Cから 人々の往来があった ゴッダルド街道 Gothardを 北上すると、 

シェーレネン渓谷 Schollenen に 架かる

「 トイフェルスブリュッケ Teufelsbrucke 1830年 」 がありました


別名 「悪魔の橋」、 その名の由来は、  難工事が続いていたが、 

最初にそれを渡るものの魂を 悪魔に捧げるという条件で( 実際は 雄羊を生贄としたが ) 

どうにか 工事が成就したからだと言われています 

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06. 見るからに 滑りやすそうな 河床と岸壁 、、、

ロッククライマー達、 「 岩がそこにあるから、登る 」 のでしょう~

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07. あっ 事故です! 

爆音を立てながら あとからあとから 車を追い越して行く オートバイのツーリング族、

ハラハラしていましたが 案の定・・・ 


オートバイから投げ出され 前方で 横たわる男性に 若い女性が寄り添っていました

( 間近でカメラを向けたりしない エチケットは 心得ています ・・ )

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08. ところで、今回の「三つの峠」とは別に、ヨーロッパの北と南を結ぶ 歴史的な峠が幾つかある




イタリアのまばゆい光と 高度な学術・芸術に憧れて、 ゲーテやモーツアルトが

ドイツやオーストリアから イタリアへ向け 越えて行ったのが、有名な「ブレンナー峠 Brenner・pass」




ナポレオンが イタリア征服の折、 大軍勢が通れるよう改修した スイスの峠が、「シンプロン峠 Simplon pass」





そして今回私たちが拠点とした 古くからの宿場町 アンデルマットを経由して 

ドイツからイタリアへ スイスを南北に貫く峠が 「 サン・ゴッタルド峠 Passo del San Gottardo 」  

現在でも ”氷河特急 ”の駅があるので アンデルマットは 多くの日本人が 訪れていると思う

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( 斜面から 幾筋もの清流が 流れ下る )








09. いよいよ 第一の峠 「 スステン・パス 2224m 」に 差しかかる頃、、、

ブ~~ン ブ~~ンと 大音響を轟かせながら、 車体を斜めに倒して 

急カーブを アクロバティックにツーリングする オートバイの大軍団が 一休みしていました

ちなみに、 彼らには 不思議と ” 無法の輩 ” という印象はない

それは 恐らく 彼らの平均年齢の高さから来るもの かも知れません 

ヘルメットを脱ぐと 白髪混じりの ナイスミドルの笑顔がはじけることも多くて・・・

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10. いよいよ 「 スステン峠 」付近、 

「 スタイングレッチャー氷河 Steingletscher 」が 姿を現しました! 

氷河の左側には スステンホルン峰 3503m 右側には ヴァッハホルン峰 3425mが控えている  

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11. 氷河の上を歩く けし粒のような 人影が 見えますか~

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12. 60年前は 氷河湖 (スタイン・ゼー)まで 氷の帯が 伸びていたのですね

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フランス スイス イタリアにまたがる 高い 高い壁、 「 アルプス 」は

人間にとっては 相当な障害物ではあったでしょうが

アルプスの氷河から滴り落ちる 一滴一滴の水が 小川となり やがて大河となり

人々の暮らしを 潤しても来た訳です

                           

アルプス 秘境の周遊コース 残りの半分も 事故を起こさず、 この目でしっかり見届けようと

青い氷河を仰ぎながら 気を引き締めた次第でした !

 

次回は  ローヌ川の源流、「 ローングレッチャー氷河 」などを訪れます 

2012年8月 9日 (木)

犬も登るよロープウエイ : ディアヴォレッツァ氷河にカバーをかける!

                         

スイスを旅するなら 一度は乗ってみたい 「ベル二ーナ・エクスプレス Bernina Express」


                         





01.  1910年、 100年前に開業した このパノラマ山岳鉄道は

高低差が1800mもある アルプスの数々の難所を、歯車を使わず 普通のレールで走る列車として 

その鉄道技術の高さと 周辺の 珠玉の絶景を含めて 世界遺産に登録されている

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02. この ベルニーナ線、 スイスの「サン・モリッツ St-Moritz(標高1775m)」と

イタリアの「ティラーノ Tirano(標高429m)」間を 2時間20分で走っている



「ティラーノ」は スイスとの国境にほど近い イタリアの小さな町


イタリアスタイルの美しい聖堂 、  そして 当然、言葉もイタリア語

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  03. 食事も、 スパゲッティに ムールのいか墨リゾット、ナスやズッキーニ、

” とってもイタリアン ” でした!

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04. 残念ながら!? 列車でなく レンタカーで ベルニーナ鉄道を 模擬体験 

青い谷川、ベルニーナ線のレール、そして道路が ほぼ同じ高さで 並行して走る・・・

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05. 山岳道路で一番高い標高地点は 「 ベルニーナ峠 Passo del Bernina 」2330m

鉄道の最高地点は 「 オスピツィオ・ベルニーナ Ospizio Bernina 」2253m

ベルニーナ・エクスプレスと同じデザインの 赤いバスも運行されている

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( ベルリーナ峠にある ビアンコ湖 Lago Bianco は
 

氷河が 岩を削るからだろうか 、、、  白く濁っている )








06. さて、ベルニーナ峠の 約5km先に 

「 ディアヴォレッツァ展望台 Diavolezza 2967m 」 に登る ロープウエイがある


  

「 ディアヴォレッツァ 」からは 大パノラマ、 とりわけ

雄大な 「ベルニーナアルプス」と 「ペルス氷河」が待っており、
 

”山を歩くつもりのない人だって” ”犬だって” ロープウエイで 頂上に 楽チンに到達できる

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07. この地域は スイスでもイタリア語圏、 犬たちも イタリア語を話しておりました!

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08. このロープウエイは もともと ”トレッカー”や ”スキーヤー”が 多く利用するが

特に凄いのが 日本人の トレッキングツアー

スイスは 山を愛する日本人の ある意味 ” 聖地 ” 、

ベルニーナ特急が到着する度に、日本人グループが降りて来るし 

ディアヴォレッツァ ・ ロープウエイにも 日本人が乗らない時がない と言う


                       




スイス全域には スキー場とトレッキングコースが 文字通り 山ほどあるが 

日本の 全ての旅行社からの 総ツアー数を見積もれば 


スイス経済に 相当貢献しているのではないでしょうか!

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( ここは ベル二ーナエクスプレスの ベルニーナ・ディアヴォレッツァ駅 )








09. ディアヴォレッツァ展望台から 山歩きをスタートする人々

ピッツ・パリュ Piz Palu 3905m や ピッツ・ベルニーナ Piz Bernina 4049mの

神々しい姿が 眼前に迫る

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10. ペルス氷河 Vadret Pers (手前)、と 

モルテラッチ氷河 Vadret da Morteratsch (奥)が 合流する
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この日は これらの山々は  穏やかな天候でしたが、  

” 悪魔のような ” 恐ろしさを むき出しにすることも 多いに違いない・・・



                      




「 Diavolezza 」 は 「 Diavolo( 悪魔 )+ ezza( 抽象名詞を作る接尾辞 ) 」

名前の由来は 定かでないが、 ” 悪魔のような雰囲気 ”が この山にあるに違いない

もっとも 

悪魔のように恐ろしいと同時に 身震いするほど美しく 惹きつけられる、 

という意味も 含むのかも知れませんね・・・

                      



11. さて、 アルプスの太陽で 背中を焼いて、胸を焼く、、、 そういう女性もおりました  

アルプスの太陽で 溶かされて 青いシャーベットになった 氷河池がありました

一方、驚いたことに 

” 氷河にカバーを掛けて ” 氷が溶けるのを防ぐプロジェクトも 実行されておりました

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ここの氷河、 地球上のほかの氷河と同様、 激しく 消失し続けている

少しでもそれを食い止めようと、 ベルニーナ・エクスプレス社が中心となり、

春先から 全体の3分の1に当たる約8千平方メートルに シートをかけている



雪が降り出す前に 巻き取るのだが、 費用も 相当かかるに違いない

それでも 真似をする国も出ているそうだから 効果はあるのだろう・・

                         

これは 恐らく、温暖化から氷河を守ろうという 崇高なプロジェクトではなく、

昔のように 夏を含むオールシーズン スキーが出来るようにしたいという

経済効果を狙ってのことでしょう


とは言え、 大自然に食い下がる ちっちゃな蟻のような挑戦が

いかにも 心もとなく見えると共に  ある種の感慨を覚えました!

                          


              

12. ロープウエイを降りて、 再び 下から仰ぎ見る モルテラッチ氷河

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この 美しく壮麗な大氷河、 


いつまで このように 輝いていてくれるでしょうか・・・

                                         

2012年8月 2日 (木)

スイスの隠れ里「ソーリオ」:「セガンティーニ」はサングラスを掛けて

                                       

太陽が 思う存分 熱光線を降り注ぐ 厳しい日本の夏、

それより ちょっと涼しい スイスの夏を 訪ねてみませんか~

                                         





01. スイスとイタリアの国境を貫いて走る ブレガリア谷 Bregaglia、

その急峻な山腹の一角に 「 ソーリオ Soglio 」という スイスの 小さな村がある

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02. 白い岩肌と同化して、物言わぬ静かなるこの村は まるで隠れ里


時折やって来る バスツアーの人々が 引き上げると

再び 沈黙と光が 村を支配する・・・
  



                                                


ここには ニーチェ、ヘルマン・ヘッセ、リルケなどの文人たちが 好んで訪れ、

画家セガンティーニも この村からの風景を舞台として

有名な大作、アルプス三部作 「 生・自然・死 」のうちの「 生 」を描いている

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03. あえぎながら急坂を登り やっと辿り着いた村のテラス、 

振り返ると 巨大な岩峰が 目の前にそそり立っている!

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04. 乾いた空気に  レモネード と ドライサラミはいかが !!

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05. シオーラ岩峰 Sciora 3275m と ピッツォ・バディーレ Pizzo Badile 3308m

とんがった峰 つるつるの岩肌・・・  スレート瓦 ざらざらの風合い・・・

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06. セガンティーニ Giovanni Segantini、 「 生 La Vita 」

「ソーリオ」から見た 夕日に光る山々の風景を舞台に 聖母とキリストを左側に配している

写真05の 個性的なアルプスの峰々が 見事に写し取られています

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07. さて、 ミラノのブレラ美術学校の夜学で 絵を学んだセガンティーニ、

始めから ” 透明感あふれる 明るい絵 ”を 描いていた訳ではない



寧ろ 貧困による心の屈折と、5歳にして失った母親への思慕が見え隠れする 

やや神秘的で暗い絵を描いていた



しかし  スイスアルプスの より標高の高い所、高い所へと移り住みながら描いた

人生後半の作品が 結局は 今日 セガンティーニの代名詞となった訳ですね

07







08. 「 アルプスの真昼 Mittag in den Alpen 」

空気の澄んだアルプスの風景は 輪郭が明瞭で エッジが際立っている

輪郭を曖昧に溶け込ませる印象派の技法では、高山の真髄を描写することが出来ない



いわゆる補色同士の色を 混色せず、(緑の隣に赤を、青の隣に朱を、紫の隣に黄色を) 

櫛目のような細い線で 根気強く描いていく



それが 眩しいほどの透明感の理由らしい 

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09. ソーリオの東 15kmに セガンティーニが 妻ルイジアと4人の子供たちと暮らした 

「 マローヤ Maloja 」 という村がある

 

ここでの春夏秋冬が、溢れるほどのイマジネーションを セガンティーニに与えたことでしょう! 

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( マローヤ峠 )





10.アルプス三部作 「 死 La Morte 」

マローヤ峠から見た雪山を背景に 喪服の女たちが 棺を馬ソリに乗せる雪の朝が描かれている

この絵が 実はセガンティーニ 最後の作品 

制作中に 突然病魔に襲われた彼は 「私は私の山が見たい」と言い残し

腹膜炎のため 弱冠 41歳でこの世を去った 

山々の稜線の上に浮かぶ雲の形が 翼のようで、象徴的・・・

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11. マローヤのさらに10km先、美しい「 シルヴァプラーナ湖 Silvaplana 」に出会う

冬季オリンピックが 2度開催された 高級リゾート地 「サンモリッツ St Moritz」が

この先にあり、 一帯は 長期滞在型観光客の天国となっている

エメラルドグリーンの水面と 可愛い小花が風に揺れる湖畔一帯は 

” 短期滞在型観光客(わずか約30分の!!) ”の私にも 充分 天国でございました!

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12. それにしても 高温多湿の日本から見たら 

印象派の画家たちが描いた絵は 明るくて爽やかで この上なく眩しかったのに


 

セガンティーニの アルプスの絵ときたら ” サングラスが必要なくらい ” もっと眩しい!

そして もっと乾いている
 



ただし テーマに 必ず 「 農民 」が 登場することによって

” 絶妙な湿度 ”が 加味されていると 言えるでしょう

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セガンティーニは アルプスの村を 上へ上へと登ることによって


 

実際上 彼自身は  人間社会から 離れて行ったかも知れないけど、

芸術上 彼の絵画は  人間の心の本質に どんどん近づいたのかも知れない・・・  

                                      

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