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2012年6月 7日 (木)

サンジェルマンデプレ 「カフェ文化」って 面倒くさい!


                                                    



今回は 
サンジェルマンデプレ St-Germain des Pres界隈を歩いてみます~





01. パリ14区 モンパルナスタワー Tour Montparnass

1973年に建てられた210mの 超高層ビル

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02. TGV開通の1990年に改装された ギャール(駅)モンパルナス 

パリ人は 保守的な反面、  ” やる時はやる ”


醜悪とののしられたエッフェルタワーを始め、 ルーヴルに ガラスのピラミッドを作り

エコールドパリ時代を謳歌した 古きモンパルナスにも こんなものを出現させた

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03. そのタワーを 真っ直ぐ北上した所が パリ6区サンジェルマンデプレ

そのシンボルが サンジェルマンデプレ教会 Eglise St.Germain-des-Pres

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( このオブジェ 決して ” 地震による液状化 ” ではありませ~ん・・・ )




04. さて、サンジェルマンデプレで 避けて通れないのが 「カフェ文化」

ピカソやヘミングウエイ、カミユ、ヴェルレーヌ、ランボーやマラヌメなどをはじめ

有名無名の文化人・芸術家・音楽家たちを育んできたストーリーが語り草となっていて


サンジェルマンデプレの カフェやホテルを題材とした小説や映画も数多い

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( アールヌーヴォー調の内装が豪華なレストラン Le Petit Zinc)






05. とりわけ 下の写真 手前の「カフェ ド フロール Cafe de Flore」と

向こう側の「レ ドゥー マゴ Les Deux Magots」は  

それぞれ 個性を磨きつつ 長年激しく競り合って来た 二軒の有名カフェ

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実存主義哲学のJ・Pサルトルと 「第二の性」を執筆中だった無名のS・d・ボーヴォワールが 

二つのカフェを用途に応じて使い分け 書斎兼事務所として 時を過ごしたことでも有名です



 

                      





06. しかし、有名な人たちの話はさて置き、 普通の人たちにとっても

パリのカフェは 昔も今も とても大切なものに違いありません

パリの「カフェ文化」は  言わば

日本の「自販機文化」と「ファミレス文化」の両方の機能を持っていると言えるかも知れない

ちょいとコーヒーを飲んで、口慣れた軽食を取って、気軽に仲間や知り合いと語らう・・

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( カフェ ドゥマゴの名前の由来の 2体のDeux ずんぐり陶製人形Magot )







コインを入れたり、 自動コーヒーメーカーで 手軽に飲めばいいものを

わざわざ ギャルソン(ボーイさん)を介して チップまで添えて
 

” 人間臭くて ” ” 不便で ” ” 面倒臭い ” 方法でコーヒーを飲む

でも  こんな 「カフェ文化」の仕組みこそが  

人生の大切なことや 政治や芸術の核心を語る雰囲気を生み出し、

結果的に 時代の知性・思想を育んで来たのかもしれない



                       





07. そういう訳で、 観光客として パリのカフェに入って雰囲気を味わうのも悪くはないけど

”真のカフェの客” になるためには 

カフェで仲間と語らい 自分の思想信条を育まねばならない・・・!?

どこの国でも ”カフェ”や ”パブ” ”バール”に 国民性の本質が隠れていそうですが

とりわけ フランス観光って 面倒臭くて 奥が深いのが 玉に傷かも ~!!   

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08. ところで サルトルとボーヴォワールの 「結婚しない両性のあり方」は有名でしたが、

今般 仏大統領になった オランド氏 F.Hollande、   最初のパートナーが 

前回 大統領選に出馬して サルコジに敗北したセゴレーヌ・ロワイヤル女史

現在のパートナーが ジャーナリストのヴァレリー・トリエルヴィレール


 

共に 事実婚だが ’結婚’はしていない    さすがフランスだァ・・・

もし、なんだかだ 物申したら 

それがどうした! エ アロー Et Alors!  って言われそう・・・ 

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( サルトルが座っていたテーブルには 刻印がある )







09. さて、当夜の夕食は クロケットとムール

本場ブルターニュのムールは 小さくて固めだったが レオンL’eonのムールは

大きくて柔らかい     聞いてみたら チュニジア産らしい

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10. ところで、レオンでは 日曜の夜に限って ムールの鍋 もう一杯お代わり自由 !

そんなこと知らないから ”いりません、結構です~”と 断ってしまった

ムッとしたボーイさんに とりなしてくれたのが 彼ら、、、

目出度く お代わりが タダで手に入った

彼らは ギリシャとスペインからの 出稼ぎ組み   
外見からはわからないが パリにはこうした人々が ワンサといる




因みに このお代わり自由の話、  後日 ホテルマンや タクシードライバーに

吹聴したのは 言うまでもありません!

みんな 知らなかった~~と、すっごく 喜んでいました・・

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11. ところで サンジェルマンデプレには アートギャラリーが軒を連ねる

パリの現代アート、 ウインドウを眺めるだけでも 相当楽しめます~

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しゃれこうべは 全て 鳥の羽で出来ています  う~ん、お洒落こうべ!

                     


パリ探訪 つづきます

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コメント

カフェ というと、やはり、このようにテラス席が人気なのでしょうか、
それとも店内に入りきれずにあふれているだけなのか。 日本でも
テラス席を設けたお店はあるようですが、 少ないですよね。
 (個人的には店内の方が落ち着きますが) 
不思議と、どの街角も絵になりそうな感じがします。 建物、お店の構え、
そして異国の人々のいる景観がそう感じさせるのでしょうか。

まさに「文化」ですね。
田舎者のおのぼりさんでは、とてもパリのカフェを楽しむどころではなさそうです。
ましてや、言葉が不自由では、みんなに尋ねることもままならぬ。(笑)
やっぱり、コンビニと自販機で、きょうもディナーだということになりそう。

今晩は!
”人間臭くて” ”不便で” ”面倒臭い”方法での注文は人と人のふれあいの場、コミュニケーションの原点の様な気がします。
自販機で”無言””無機質な音”無言”で手にするコーヒはやっぱり異常です。
やはり”人間臭くて” ”不便で” ”面倒臭い”方法がいいな~。
対話のある社会”パリ”がいいですね。

スペイン人のお嬢さんと、ギリシャ人の男性(多分この組み合わせ)のツーショット素敵ですね。
表情がいい。

テラスでコーヒーかビールを飲んで、ゆっくりした時間の流れを楽しむ、あるいは、お友達とのお喋り。

いいですね。

人生の余裕かな。

日本も大分、テラス風カフェーが増えましたが、なんか、すぐそばを車が、頻繁に通っていて、排気ガスに喉をやられそう。
ぜんぜんパリの雰囲気と違いますね。

bellaさん、こんばんは (◎´∀`)ノ
今ごろはまだ、旅の空の下でしょうか (^_^)?
はてさて・・・さすが bellaさん、知られざる世界の魅力を面白可笑しくかつ楽しく紹介され、
いつも「オォーッ!」とか「ヘェーッ!」とか言いながら拝見しています。
フランスへはまだ行ったことはありませんが、このようなカフェは憧れます。
一応、ドイツやスイスでこんな感じのカフェに立ち寄ったことはありますが・・・(^_^;;
週一で更新されている bellaさんのブログ、いつも楽しみにしています o(*^▽^*)o
だって、毎回毎回知らない世界へと誘ってくれますから!
日頃の疲れやストレスも吹っ飛びます。ありがとうございます。

ルーヴルにガラスのピラミッドを建てたのは覚えていました。
写真で見ましたが違和感がありました。
これまでニューヨーク、ロンドン、ワシントン、フランクフルト、チューリッヒ、ダブリン市内を
見物しましたがこんな雰囲気は無かったです。
フランスは特別でしょうか?

bellaさん、
一枚目・・・古い街並みに近代的な超高層ビルはいささか違和感がありますね。
これって、反対運動が起こらなかったんでしょうか?

パリを良くご存知で、言葉にも不自由されないbellaさんですが、町や人の様子、そこにある文化、更には食べ物までを、素敵な写真と文章で語って下さり、楽しく拝見させて頂けて感謝です。
小生が日本の街を紹介しようとしても、とてもこんな風には出来ないことで、ただただ敬服しています。
大好きなムール貝お代わりサービスがあるとは。食べたいなー!

「サンジェルマンデプレ」といえば20年ほど前NHKフランス語講座ストーリーの舞台であり、「ダ・ヴィンチ・コード」でお目にかかり、それよりも もっと長くべーカリー「サンジェルマン」で親しんできましたが、どうやら人名であり地名であり商標でもあるうな???  ・・・東京も沢山カフェがありますが、セルフサービスの店はファーストフードの喫茶店版、ホテルのコーヒーは恋人と一緒なら高額に我慢できますが、友人を誘えません。街なかにチエーン店に属さず 孤軍奮闘しているクラシックな店もあります。店主は頑固親父・・・フランスにもいるのでは・・・昨年できた二子玉川のパン屋のネーミング『LES DEUX MAGOTS』???

Golfunさま  Gettengさま
確かに奇抜な建物は 反対意見もあろうかと思います~
ただ 色に関しては 透明なガラスとか 茶色やグレーと無彩色だけは
堅守しているようですね・・

それから 単に”保守的”であり続け 革命的な何かを起こさなかったら
フランスがフランスでなくなるかも知れません~~   ^&^

ケンさま
サンジェルマンという名前は フランスでもあちこちにありますし、
日本でも パン屋さんとかカフェとかありそうですね~

お住まいの地域はおしゃれな街ですから 「サンジェルマン」という名は
お似合いかも・・ でもパン屋のレ ドゥ マゴは 読めないとか意味がわからない人も
いるでしょうね!

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