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2012年2月 8日 (水)

フランス料理に七味唐辛子 シスレーの町 

前回に引き続き、 画家 A.シスレーの町、 モレ Moret sur Loing を 散策します

 

                                                                  



11.      「 モレ シュル ロワン 」  by シスレー

夏の午後の日を浴びて輝く ロワン川とモレの街並み を描いています

 

シスレーは ルノワールに宛てて、  画家を夢中にさせる全ての要素を持っているから

モレは  ”  チョコレートの箱だ  ”  と書いている

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12.       上の絵と同じアングルですが ↓ 、 

シスレーの時代と比べて
 現在は 中州の木々が かなり育っていますね

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13.     昔の城壁の一部、
 

1950年代には まだ、 アーチをくぐって 女たちが 洗濯しに来ておりました (写真下)

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14.     シスレーSisleyは 名前からわかるように    パリ生まれの イギリス人

 

裕福な実業家の父親は 商売の都合上 英仏を行き来し、

フランスとイギリス 両方ともが まるで自国の様だったと言う

 

シスレーも 英語と商業の勉強のため 若い頃 数年間  ロンドンで暮らしましたが

 

その時 美術館で出会った ” ターナー ” の影響が  その後の 彼の絵の中に 見え隠れするのも  

大変面白いことです

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15.       シスレーや 多くの画家が キャンバスを立てた この場所は、

 
今日のアマチュアにとって、 そして もちろん プロにとっても  「 聖地 」です

この日も   たまたま 愛好家のグループが 来ておりました 

 

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速乾のアクリル絵の具で この場で仕上げてしまうという人や

まだ初心者ですから とってもお見せできませんよ、という人・・・

 

先生とおぼしき女性が みんなに指導する様子を つぶさに拝見させていただいた後

 「 先生でいらっしゃるのですね~?」と 尋ねると、   「 私は画家です 」とのお答え

   
多分  [ 先生 ] と [ 画家 ]は ニュアンスが違うのだと思う ・・・

 

                           



16.      豚肉、ハム、ソーセージなどを売る 「 シャルキュトリー Charcuterie 」

 簡単に言えば 「 肉屋 」ですが、  牛肉、馬肉、羊肉などを売るお店は

「 ブッシェリー Boucherie 」 と言います

さすが 肉食の国ですから 肉屋さんの 呼び名にもこだわりがあるのです ・・

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17.    さて 当夜泊まったのは シスレーの時代から有名な 「 黒馬 Cheval Noir 」というホテル

 

ディナーは なんと、 見た目も繊細、 味もお上品な ” ヌーベルキュイジン ( 新しいフランス料理 )  ” 

パレット型の黒い受け皿は別として、 材料や料理法などが かなり日本的でした !

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イチジクのソテーに 炒り胡麻、  青竹に入ったムースに 七味唐辛子、

 
口休めのスイーツには 赤唐辛子がかかっています~  ( 斬新なアイディアです! )

 

また、 玉子の黄身を 生で食べるなんて  フランス料理では 考えられないこと・・

 

昆布は 魚貝料理の盛り付け用に ヨーロッパで ごく 、たま~に見かけますが

日本の あの ” ワカメ ” が ソースの中で 泳いでる、、、

 「  ここは 日本デショ かァ~~!  」



                           



18.    思わず ボーイさんに 言った 「 まるで 日本でフランス料理を食べているようですよ~! 」

 

ボーイさん、 「  何言ってるのデスカ 」 ってな顔、  無理もありません、文化の伝承とは そういうものです

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一人の 有名なフランス人シェフが  京都の日本料理を フランス料理に持ち込んだのが40年前、



 
時を経て、人手を経て、( 昨今の流行や 健康志向もあり )  

ヌーベルキュイジンが どうやら 普通のレストランにまで 広く浸透して来たのが やっとこの頃、


 
町のレストランの人たちが アイディアの出所が日本料理だと 認識してなくても 
当然かも知れません・・・ !

 

 

                          

 

寿司とか ラーメンとか 一定の分野は別として  本当に美味しい 日本料理には 

滅多に出会えないことを思えば、 この フランス人の応用力は さすが 見事だと思いました~


                          



19.        シスレーの絵を 最後にもう一枚   「 春の小さな草地 」

セーヌのほとり、 12歳の娘 ジャンヌを配した 魅力的な絵です~

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20.      ロワン川の岸辺で 絵を描いていた先程のグループは

翌日は ” グレ ” という町に 移動すると言っていました

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こんな美しい丘を越えて 私も その ” グレ ”に 向います~

 

なにしろ、黒田清輝など  有名な日本人画家たちが 住んだ町ですから 

是非とも 訪ねない訳にいきません  ! 

                             

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シスレー と ミレー」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。 シスレーは今までほとんど気に止めなかった画家です。  
他の画家のパリの街を描いた作品は、空が灰色で暗いイメージのものが多いですが、
シスレーの作品は明るい色彩がいいですね。 
それから、先回と同じく水辺の風景、構図も好きです。
アマチュア画家のスケッチ風景も、同じ趣味の仲間として、いい風を感じます。 

bellaさん、
有名な画家の絵の姿(自然)が今でもそのまま残っているのが不思議というか、いいですね。
ところで、このフランス料理は(悪いですが)あまり美味く見えなのですが、
お味のほうはいかがだったのですか?

Gettengさま

この他にも2品ありました~  全体的に不味くはありませんでしたが、
ガッツリ食べられる ”下品な?!”フランス料理の方が 
やっぱり美味しいですよ!!   ^&^ 

シスレーの風景画は何だか見ていてほっとしますね。
確かに、チョコの箱に使われそうな感じ。。。
今回は特に、日本ぽいフランス料理に興味をひかれました~。
生卵を・・・しかも2つ食べちゃったんですね
日本では卵かけご飯とか、ラーメンの上にちょこんとのせたりありますが、
コース料理の一つとしての生卵ってすごい。。。
青竹ムースとかが載せてある黒い鉄板のような皿(?)は、
昨年ストラスブールでお昼を食べたときに、やはり料理が載せてあり、
ちょっと欲しいな~なんて思ってしまいました。
唐辛子、胡麻、ワカメを使用した料理を本場フランスのフレンチのコースで体験するなんて面白いですよね
帆立の料理は美味しそうだなあ。。。

今日は
ターナーやルノワールの名を聞くと落ち着きます。
素晴らしい所だからのんびり滞在したいところですね。
盛りつけがとてもフランス料理とは思えない。
食べたいです!

 こんにちは  フランスで日本食? 風とはたのしいですネ  こちらではフランスや、イタリアン
料理が人気ですのに   最後の1枚 セーヌ川のほとり  優しやぬくもりを感じますネ
 
 昔どこかで見たような・・・・・
 この絵画ではないのですが 私の近所に優しくて暖かい絵画の 刺繍を見たことがあります。
 本物の絵画を見事なまでに忠実に一針一針刺してあるんですよ。その前に立つとジ~ンと
 きます。 この絵画を見ると同じような感動おぼえます。
 次回のグレ楽しみにしています。文字の配列が変になりました。スミマセン。

今晩は!
旅行記拝見していて日本の若い画家がヨーロッパを目指す理由がわかります。
随所に名画の町や情景がそのまま残ってるのですから。
石の文化と木の文化の違いかな~。

そのうち来日するフランス人が日本料理をフランス料理と言いだすかもしれませんね。(笑)

こんばんは (◎´∀`)ノ
絵の場所と同じ写真、樹木の生長が時の流れを表しているのですね。なるほど!
そしてその場所でたくさんの人たちが、キャンパスと向き合っているのですネェ!
お料理、パレットを食器にしてしまうとは、やはりシスレーという画家ゆかりの地だからでしょうか?
それにしてもフランスで七味唐辛子とは (゚o゚)ナニッ?!
ブイヨンとかブーケガルニとかばかりじゃないんだぁ!
その上、ワカメ・・・(゚_。)(。_゚)ヘンナノ!
これが新しいフランス料理なのですか?斬新過ぎます (^_^;;!

印象派がこの国でも人気なのが、あらためて良く分かりそうなシスレーです。
ヌーベル・キュイジーン、彼の地に学んだ日本人シェフたちの「新しいフランス料理」だと
信じていたのですが、逆輸入だったのですね。
日本料理は京風、フレンチはやはり濃厚な(下品な?)味、なのでしょうか。

散文的詩情についてご丁寧な解説をして下さり有り難うございます。
今回ご紹介頂いた2枚のスーラーの絵明るくて素敵です。
ロワン風景の絵のままの景色や、川で洗濯をする女性達という懐かしい姿が見られてよかったですね。
スーラーはターナーの影響を受けたのか、道理で風景画が大半ですね。
肉屋さんも扱う肉の種類によって名前が違うとは。語学の達者な
bellaさんならではの解説であり、更に料理についての蘊蓄まであるとは
改めて敬服しています。
プレートは余りいただけませんが、その上に並べられた料理や、竹の入れ物が使われたりは、いかにも日本料理的で面白いです。
それにしても「ムースに七味唐辛子」「スイーツに赤唐辛子」はどんなお味でしたか?

京都こまちさま

美味しいもの 毎日召し上がっているのでは~~!
その美しい刺繍の絵、 なんとなく目に浮かびます

名画を刺繍で描く場合と、刺繍専用に下絵を描く場合とありますが
いずれにせよ、 ほっとする優しさですよね・・

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