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2011年10月 8日 (土)

ノルマンディ「林檎の礼拝堂」 by田窪恭治


ノルマンディの片田舎に 日本人によって修復再建された 「林檎の礼拝堂」がある


アーチストの名は田窪恭治、

礼拝堂はサン ヴィゴール ド ミュー Chapelle St.Vigor de Mieux

             






01.     人間ばかりでなく、樹の精霊すら 招き入れそうな   印象的な入り口

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02.  入り口から 後方を望む

 

1500年頃に造られた この礼拝堂は ここ百年ほどは 荒れるがままに 打ち捨てられていた

 


田窪は 1987年から11年間、ここで  そんな礼拝堂の修復再建に取り組んだのです

 

もともと 彼は 日本でも、 額縁という枠、さらに美術館という枠、に捉われず

自然と共生するような 現代アートを 20年ほど手がけてきていました

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03.     田窪は たまたま フランス人の紹介で、この教会を知り、  一目ぼれ

修復を申し入れたが、 
村人から すんなりと承諾が得られた訳ではありませんでした

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(  写真はテレビ番組 「 世界不思議発見!」からの 一場面   )







04.   当初は フランス語も話せない、お金もない、村人の心も掴めない、

八方ふさがりの中 困惑続きでした     そこで 田窪は 一大決心をする


妻と三人の子を連れて フランスにやって来た!   彼の” 本気 ”を 示すためです


( その作戦は 大当たり!!   
いつしか村人は 進んで彼に協力するようになる )

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05.     彼の技法は独創的で   まず壁の表面に鉛を貼り、

その上に 赤、黄、青、緑、白などの絵の具の層を塗り重ねていく


そして壁を引っかきながら、りんごの形を 絵の具の層の中から 削り出して来るのです



「 りんご 」は ノルマンディの大自然から、 田窪が 当然のごとく導き出したテーマでした

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06.
    さてりんごのデザインに 話題が集中しがちですが、 私が 最も感動したのが 「屋根」 !


田窪が 色を付けて焼いたガラスの瓦が 屋根に並べられ、まるで お菓子の家のように可愛い

その 七色の瓦の色が 昼は 礼拝堂の内部を 優しく染め、  夜は 礼拝堂を 奥ゆかしい宝石箱に変える 

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07.    実はこの礼拝堂、盛夏しかオープンしてない

現在は、 3kmほど離れた大きな街、
ファレーズ Falaise の市役所が管理している



ファレーズの市役所に、 期間外だけど カギを開けて見せてくれないかと交渉したところ

OKが出た!   その日、 
担当のミレイユと 3時に現場で落ち合う手はずとなっていた



             


ところが、 日本の有名なガイドブックが言う その村に 礼拝堂はなかったのだ~~  

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08.       本当に 小さな村のあちこちを 探し回ったが 見つからない

村の女の子、郵便やサン、おばあさん、皆 異口同音に教えてくれたのが 「 洞窟礼拝堂 」

 

「 洞窟 」でなく、 「 林檎 」なんですゥ ~~~

                   



近いのに、辿り着けない!  丘から丘へさ迷った

 
尋ねようにも どの村でも 人っ子一人出会わない   眠れる村のようだった !


結局 約束から  1時間も遅れてしまった! 

08(洞窟礼拝堂)

 

 

やっと 辿り着いたが  教会の扉に、ミレイユの貼紙があった  

 

「  3時45分まで待ちましたが、 パリに行く娘を駅まで送らねばなりません

チャペルのカギは マダムドゥボンが持っています  」


 

           



4ヶ月も前から 何度もメールをやり取りし、友情めいたものを感じていたミレイユに

本当に申し訳ないことをしてしまった・・・・

 

                   






09.    チャペルの隣に住んでいる マダムドゥボンは 夏の間 礼拝堂の受付嬢となる

 

彼女が言った   「このあいだ、日本のテレビが来て、このチャペルを撮っていったの

私も多分出るはずよ~」  
それこそ、 TBSの看板番組 「世界不思議発見!」でした



03.の写真の女性が 他ならぬ   マダム ドゥボン

09



10.   後日、私は 約束どおり、テレビから写真を撮って、ミレイユに送った

(テレビ局からは ナシのつぶて、DVDなんて来てません、 
ということだったので)

 

マダム ドゥボンが 嬉しそうにそれを見てくれたらしい

10

道に迷って 散々苦労したが、

<風景に溶け込む 楚々とした礼拝堂>に 出会い、



とうとう 実際には会えなかったミレイユ共々、 忘れ難い ノルマンディの思い出となった・・・




            

しかし、有名なガイドブックと言えども、 住所が 正確だとは限らないことがわかりました

林檎礼拝堂の住所が 隣村になっていたのです !

これからお出かけになる方は  くれぐれも 住所にご注意くださいませ ~

 



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コメント

田窪さんの林檎の教会にいらっしたのですね(!)。
ボクはもちろんTVでしか見ていません(北野何某が出ている番組でしたが)が、まずは屋根のガラスの美しさに惹かれました。
室内も、外部も素晴らしいですね。
田窪さんは、先年金毘羅さんの書院に椿を描いていらっしゃいますが、ちょうど書院展に行った折に、その製作中のお姿を拝見することができました。
しかし、このフランスの田舎町(?)を訪ねていらっしゃれるのはbellaさんならでは、なんとも羨ましいかぎりです。

bellaさん、
そういえば、これってTVで見たような気がします。
黒柳徹子さんが出演する番組じゃなかったですかね。

林檎の礼拝堂については、TVで見た記憶はありますが、
Bellaさんの写真と解説で、美しい教会の内部をじっくり眺める事が出来たり
今迄知らなかった素敵なガラスの瓦の美しさを拝見てきたり、
色々と新しい事も知ることが出来ました。
田窪さんは色々とご苦労なさって、林檎の礼拝堂を再建されたのですね。
教会の壁に描くためには、金比羅さんの椿と違って、大変手の込んだ方法を
使われたのですね。リンゴのアップ写真で何となくそれが分かります。
Bellaさんが大変ご苦労なさって教会に辿り着かれたお陰で、我々にも
素敵な贈り物を下さり感謝しています。

今晩は
最近は「世界不思議発見」を見なくなりました。
bellaさん素敵な旅を続けていますね。
田窪さんのことは初めて知りました。
探求心旺盛なbellaさんに敬意を表します。

こんばんは (^_^)!
この話、『世界不思議発見』だったか、他の番組だったかは覚えていませんが、いずれにしても聞いたことがあります。
bellaさんも、そのような意外な失敗、されるのですね !!(゚ロ゚屮)屮
何となく、ホッ!としました・・・他意はないですヨォ (^o^)/

bellaお姉さま、おはようございます
日本人でこのような修復に挑まれた方がいらっしゃったのですね
それも妻子を連れてというところが凄いです
言葉もよくしゃべれないのにね
私ならついて行かないでしょう(笑)
ま、得意のジェスチャーでごまかすかもしれませんが~
お写真のお陰で夜、灯りがともるとそれは美しいのだなと感じます
いいな~
世界不思議発見・・・もう長い番組ですよね
草野さんが司会、黒柳さんが模範解答が定番だった
今もやっているのですね
でも~、本当に取材だけなんですね
受付嬢の奥様が可哀そう~
そこを我らがbellaお姉さまが粋な計らいをなさったわけです
う~~んお優しい!

こんばんは

感動の物語ですね。

私は、確かNHKで見たような気がします。

世界ふしぎ発見でやってたのですか。じゃか、それかも。

完成した協会は素晴らしいですね。

削りながら、色を出していく、考えたなぁ。面白い手法ですね。

沢山の素晴らしい写真をありがとう。

感動しました。

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